【社食訪問記】株式会社資生堂 グローバル本社 汐留オフィス(GLOBAL VISION CENTER)

株式会社資生堂

株式会社資生堂は、1872年、東京・銀座にて日本初の民間洋風調剤薬局「資生堂薬局」として創業しました。「資生堂」という名は、中国の古典「易経」の中の「至哉坤元 万物資生」に由来します。「大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか。すべてのものは、ここから生まれる」という意味で、人々の生活の中に新たな価値を生み出していこうとする精神が感じられます。1897年、資生堂は西洋薬学に基づく化粧水「オイデルミン」を発売し、化粧品事業に進出しました。化粧品の国内売上順位第1位、世界のビューティー企業売上順位では第5位という日本を代表する美のリーディングカンパニーです。

汐留にあるグローバル本社オフィスはGLOBAL VISION CENTERと名付けられ、企業成長の原動力は「人」であるという考え方、「PEOPLE FIRST」に基づいた経営方針のもと、コラボレーションによる知の創造を強化する創造力の交差点」をワークスタイルコンセプトに、2021年5月にリニューアルされています。一人ひとりのスペースを確保する従来のオフィスとは異なり、社員同士の創造性やモチベーションが上がる機能がふんだんに盛り込まれたABW(Activity Based Working)を取り入れ、「全社員が常にブランドを体感し、ビューティーイノベーションを創発するオフィス」としてスタート。そして翌6月にカフェテリアもリニューアルされています。

それではカフェテリア「ZEBRA」をご紹介しましょう!



まとめ

社内外とのつながりを創出する「交差点」となっている資生堂本社社員食堂「ZEBRA」。

「食」を通じた社員同士の交流やコミュニケーションから、インナービューティーやSDGsなど、社内外とのつながりを創出する「交差点」となっている資生堂本社社員食堂「ZEBRA」。

名称の由来は、同社のワークスタイルコンセプトである「創造力の交差点」にある、“交差点”を英語でzebra crossinngと呼ぶことから命名。さまざまな人と人とが「食」を通じてコミュニケーションを取ることでイノベーションが生まれる場所となってほしいという想いが込められています。

コロナ禍においてハイブリッドワークが進むとともに、リアルの場の価値をあらためて活用した取り組みを社員食堂で行なっています。具体的な取り組みとして、似顔絵イベント、懐メロ(80年代のJポップやロック)鑑賞、 世界平和を考えるアートプロジェクトや、150周年記念イベント、ランニングクラブの壮行会など、インナーコミュニケーションの活性化への取り組みが目白押しとなっており、まさに社員同士の交差点となっています。

このような取り組みの中でも社食ドットコムが注目する取り組みが二つあります。まず一つ目が毎週木曜に開催される「ピザ友デー」。これは四人組になるとピザが無料で提供される施策で、社員食堂に一人や二人組で食堂に来た人に、「ここにも二人の方がいますよ!一緒にピザはいかがですか?」と声をかけ、ピザを提供するというもの。「ピザをキッカケに話が弾み、社内での人脈ネットワーク拡大のキッカケになれば」という取り組みです。

二つめが食堂の中央部にある、「ナレッジサロン」です。同じ会社でも部署が違ったり、仕事上で接点がない社員同士ではなかなか知り合う機会がないケースは多く、展示を通じて「社員の交流の場を生み出す」というもの。これまで書道やイラストなどの特技をもつ社員の作品の展示が行われており、社員の「個」の知をシェアすることで、自社内の社員を知る機会を提供したり、会社全体のイベントに合わせた企画を展開することで、会社の情報を知り、同時にイベントをきっかけにした交流の場を生む取り組みとなっています。

テレワークと出勤のハイブリッドワークが定着化する中、社員間のコミュニケーション不足は多くの企業が抱える問題です。「ZEBRA」ではトライ&エラーで社内コミュニケーションの活性化に取り組んでいます。

さらに資生堂ならではの取り組みとして、食事自体も健康的であることはもちろん、美容にも良いという「健美食」(カロリー500kcal台、低脂肪で良質なたんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどが豊富で、適正な糖質量、塩分は抑えめという内容のメニュー)を2013年から提供していますし、大豆ミート、植物性ミルク、生産者の顔がわかる食材等を使用したエシカルフードの使用、フェアトレードコーヒー豆の使用、紙ストロー、紙リッドを採用するなどのSDGsの取り組みなども他社に先駆けて実施しています。

社員食堂の位置付けについて、食堂を管理運営するファシリティマネジメント部の近藤さんに話を伺うと、「再会を喜び、雑談からリラクゼーション、そして仕事のヒントまで生まれる場、それが社員食堂です。ハイブリッドワークや ABW が浸透したいま、こうした偶然の出会いが非常に重要で、役職も関係なく、まったく異なるバックボーンの人生を歩んだ人が同じ会社に入り同じ釜の飯を食べている。そんな空間で社員同士が交差することで、化学変化が生まれ新しい発想が湧き起こることを期待しています」とのことです。

カフェテリア「ZEBRA」は、社内に向けてはコミュニケーションの活性化、インナービューティー実現の場となっており、まさに、資生堂の企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)」の実現をサポートするという、これからの「社員食堂」が向かう一つの方向性を示している施設だと言えるでしょう。


株式会社資生堂

東京都港区東新橋1-6-2

記事の内容は取材および掲載時点の情報であり、最新の情報を反映・担保するものではありません。

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