取材

日本のてっぺんの海の幸を求めて ~風雪の稚内取材記~

2025年12月10日

日本の最北端にある北海道稚内市。社食取材のために降り立ったその地は、本州ではまだ紅葉の便りを聞く頃にもかかわらず、すでに冬の気配に包まれていました。東京ではまだ20度前後という10月下旬の稚内の気温は、肌を刺すような5度前後。空港に降り立つと、さっそく冷たい風が容赦なく吹き付け、スタートからその厳しい気候を思い知らされます。

稚内の冬は、雪が深く積もるというより、むしろ強風で知られています。取材初日、歓迎するかのように、空からは小雪がちらちらと舞い落ちてきました。積雪こそありませんが、その風の冷たさ、そして海からの湿気を含んだ空気の重さが、この地の厳しさを物語っています。

稚内市内の名所を少し取材して回り、その後稚内市役所にてご挨拶。訪問の1週間前に移転したばかりというきれいな庁舎内で、この地で働く方々の熱意に触れました。

さて、稚内市内にほど近いノシャップ岬では「国境の町」の空気が漂います。強い風に乗って、潮の香りが辺り一面に満ちています。そして、遥か海の向こうに目を凝らせば、ぼんやりと樺太(サハリン)の島影が見えるのです(取材初日は悪天候ということもあり、見えることはありませんでしたが、最終日には晴れ間もあり、島影を見ることができました)。そう、もうそこはロシアの領土。海を挟んで異国と向き合うこの最果ての地で、新鮮な海の幸が水揚げされている現実に、胸が高鳴ります。



この厳しく冷たい気候こそが、稚内、ひいては北の海の海産物の旨味を凝縮させていると言えるでしょう。冷たい荒波にもまれ育つため、魚介類は身が締まり、厳しい冬に備えてしっかりと脂を蓄えます。

取材でいただいた海鮮物のあまりの豊富さとおいしさは、寒さを忘れるほどでした。ホタテやウニ、カニなど、どれも身が厚く、口に入れた瞬間に磯の香りと共に濃厚な旨味が広がり、思わず目を見開いてしまいます。特に、新鮮な魚介を惜しみなく使った地元の食堂での一食は、旅の疲れを吹き飛ばす至福の瞬間でした。

「寒い、寒い」と言いながらも、その寒さの裏側にある海幸の恵みに感謝せずにはいられません。この厳しい自然環境と、それに立ち向かう人々の努力が、私たちの食卓を豊かにしているのです。北の最果てで出会った、気候の厳しさと食の豊かさという対比が印象深い、貴重な社食取材となりました。

取材記事はこちら 航空自衛隊 稚内分屯基地 https://shashoku.com/20791

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