社員食堂は社食(しゃしょく)ともいわれ、企業が福利厚生として持つ食堂施設のこと。
値段は比較的安めですが、味は不評の場合が多かったようです。これは「とにかく食事があればいい」ということから大量仕入れによる同一メニューの作成の結果、社員の嗜好を無視したケースが多かったためだと考えられます。
しかし、近年、食堂の意義を再考する企業が増えてきており、メニューの多様化、スペースの拡大化が目立ってきています。
メニューにおいては、健康志向の高まりを受け、低カロリーメニューを導入したり、量の調整ができるよう皿のサイズを分けたりできるようにした企業が増えており、自分で必要な分だけ盛ることのできるビュッフェスタイルのサラダを導入する企業が多くなっています。また、食堂の運営についても社員の意見を取り入れつつ改善を行なうスタイルとなってきており、押し付け型ではなく社員の嗜好を満たすよう意識されつつあるのです。
また、休憩時間を有効に活用するという意味においても、食堂を利用するようになってきており、リラックススペースとしての利用を促進したり、フロアが違えば同じ会社の社員同士でも会うことがないという事態を解消することができる食事以外のコミュニケーション空間としての有用性が注目されています。
新卒学生や女性社員が、社員食堂を職場の魅力のひとつとして注目しているためか、近年ではカフェスタイルが主流となっており、ひと昔前の社員食堂とはイメージがまったく違う新しいスタイルが取り入れられています。