東京ガス株式会社は、1885年に「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一によって設立された、「都市ガス・新電力ともに国内 No.1 の販売シェアを誇る」エネルギー事業者です。本社は東京都港区に位置し、資本金は1,418億円、連結従業員数は約16,000人に上ります(2023年3月時点)。
同社は都市ガスの製造・販売、LNG販売、電力供給、エンジニアリングソリューション、不動産開発など、幅広い領域でビジネスを展開しており、2022年度の連結売上高は約3兆2896億円、ガス販売量は約125億立方メートルに達しています。特に都市ガスにおいては、日本国内で約34%のシェアNo.1を誇り、ガス導管の総延長は地球1.5周分にあたる約63,189kmに及ぶという業界でのリーダー的存在です。
エネルギー業界における日本のイノベーションと成長を支え続けている東京ガスの本社には、14階にシーサイド、パークサイドという2つの社員食堂があるほか、16階にカフェが設置されています。今回、14階のパークサイドをリニューアルし、社員の要望の高かった健康志向、ワークスペースとしての機能を充実させています。
まとめ
時代の変化に合わせて、社員のニーズを取り入れた東京ガスの社員食堂
東京ガスでは、時代の変化とともに変わってきた社員ニーズの変化に応えるため、社員食堂について、社員向けにアンケートを実施。その結果、「社員は健康への意識が高い」、「栄養バランスに対する関心も強い」、「アフターコロナにおいては、社員間のコミュニケーションの場としてのニーズが高い」ということがわかりました。このようなニーズを踏まえ、社員食堂のリニューアルと運営改革を実施しました。一大プロジェクトである事から、人事部に加えて、同社内のVE(バリューエンジニアリング)※ による全社の改革事務局も参画し、運営会社様と共に食堂改革に携わりました。
※VE手法:対象の「機能」と「コスト」を明確にし、目的思考で改善案を創出し、価値(=機能÷コスト)の改善を図る管理手法
社員食堂の運営面においても、外部の社員食堂を視察した上で、質の高いサービスを維持すること、硬式野球部の応援メニューや三陸・常磐地域産食材を使用したメニュー、寿司キャラバンといったイベント食を高頻度に提供することで、社員の一体感を高めると共に食堂の魅力を向上させています。
同社では、社員一人ひとりが生き生きと働きながら持てる力を最大限に発揮するために、フレックス・タイムや社内外サテライトオフィスの設置、1時間単位で年次有給休暇が取得できるなど、働き方改革に積極的に取り組んでいます。オフィスはフリーアドレス化されていることから、アイドルタイムに社員食堂でも仕事ができる環境を整備し、「シーサイド」のコンセプトを「フォーカス」、「パークサイド」のコンセプトを「コラボレーション」と設定し、社員の働き方に沿った場所を提供するとともに、社員食堂の有効活用が行なわれています。
これらの取り組みは食堂が単なる食事の場ではなく、社員の健康意識の向上、コミュニケーション向上、ワークスペース、また社会貢献や採用時のアピールポイントの一助とするなど、企業の維持発展に貢献する重要な施設である事と示していると言えるでしょう。
以上、社会のインフラ事業を行う東京ガスの社員食堂は、食堂改革により社員が働きやすいように工夫したことで、会社にとってインフラの役割を担う社員食堂となっていました。
東京都港区海岸1-5-20
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