
資本金2,043億900万円、5兆2,055億3,700万円、グループ会社335社、従業員数(連結)47,313人(以上2021年3月現在)というソフトバンク株式会社。設立は1986年で、2018年12月に東京証券取引所市場第一部に上場。親会社のソフトバンクグループ株式会社は、パソコン用パッケージソフトの流通事業を行う株式会社日本ソフトバンクとして1981年に設立されました。2004年には日本テレコム株式会社(現 ソフトバンク株式会社)を子会社化し固定通信事業、2006年にはボーダフォン株式会社を子会社化して移動通信事業に参入し、2008年には日本の携帯事業者で初めて「iPhone 3G」を発売。会社の再編や上場などを経て、現在は通信を軸にさまざまなサービスやソリューションを展開するソフトバンク株式会社と、戦略的持株会社としてグローバルな規模で投資を進めるソフトバンクグループ株式会社の、役割と価値が明確になっています。
2021年1月、ソフトバンクは汐留から竹芝へ本社を移転。コロナ禍の影響により社員食堂は2021年3月に完全リニューアルオープンとなりました。それでは社員食堂「カフェシバ」をご案内しましょう!
ソフトバンクおよびソフトバンクグループが入居する、地上40階、地下2階の東京ポートシティ竹芝オフィスタワー。 ソフトバンクおよびソフトバンクグループのオフィスは12〜39階に入居しています。内装はWeWorkデザイン。 こちらは会議室エリア。孫正義代表が敬愛する坂本龍馬の実寸大銅像も。握手すると龍馬と目が合うように作られているとか。 社内には遊び心がある約700点もの絵画や写真が飾られています。オフィスでこの数は驚きです! 社員同士はもちろん、他社との打ち合わせなどの際にも、コミュニケーションが生まれやすいよう、家具のサイズや高さ、レイアウトも計算されて配置されています。 タイプの違うさまざまな机や椅子などが配置されており、社員は人数や業務内容に合わせて働く場所を選べます。 それでは30階の社員食堂「カフェシバ」へ。「カフェシバ」の名称は所在地のある竹芝にかけられており、社員投票で決定しました。 左からカフェシバの野中さん、管理栄養士の嶋脇さんとソフトバンクの増澤さん。ちなみにエプロンは廃棄食材から作られたエコ素材のものを採用。ここにもSDGsが息づいていますね。 食堂に入ると、まず非接触型アルコールディスペンサーで手の消毒を行います。 メニュー数はカウンターから7種類(最大16種類)を提供。そのほかセルフカレー、グラムデリ(緊急事態宣言中は停止中)、小鉢が充実しています。 床にはソーシャルディスタンスステッカーが。他にも飛沫対策パネル、調味料の個装化、給茶機などのボタンの消毒(30分ごと)など感染症対策も万全。 人気メニューは「カフェシバオリジナル 竹芝潮八景ラーメン」。この日は提供されておらず・・・、残念。 自分で主菜や副菜を選ぶ「米(マイ)キッチン」。必要な量や好きな小鉢を選べると社員からも好評だとか。 こちらはお皿を置くだけでご飯をよそってくれる自動白米配膳機。こちらではカレーライス専用として使われていました。 料理を選んだら支払いは前払い。「PayPay」や「交通系IC」などから支払い方法を選択するキャッシュレス式。 食堂の形状はL字状となっています。コロナ禍の営業時間はランチタイムの11:00〜14:30。 座席数は約700席。コロナ禍で出社制限がある取材時の1日の利用食数は約600食。 カフェテリアは新本社全体のコラボレーションを促進する場としての役割も担っています。 【米キッチン】一本釣りカツオのタタキ 【サステナブルシーフード】黒瀬ブリの照り焼き定食 【麺】蕎麦(かけ/もり) 【カフェシバ プレート】1.5倍チキン南蛮〜自家製タルタルソース〜 【麺】揚げ茄子とツナのぶっかけうどん 【出来立てオーダーでランチ】ハッシュドビーフオムライス 【VOICE】「明るくてきれいで食事メニューだけでなく、デザートやカフェメニューが充実しているところが気に入っています。今後は打合せなどでも利用してみたいです」 【VOICE】「カフェシバは30階にあり、レイアウトも開放感がある造りで眺望もいいなと改めて感じました。ゆったりしていてリフレッシュできます」 【VOICE】「普段は同期の友人とよく利用しております。社員食堂はすぐにあたたかいごはんが食べられるのが、一番便利なポイントだと思っております」 【VOICE】「1時間の昼休みを移動に費やさずに済むことが便利です。価格も周辺と比べると安価だし、小鉢の組み合わせでマイ定食が作れるのがうれしいですね」 こちらはカフェコーナー(現在の営業時間は11:00〜17:00)。各種ドリンク、スイーツ、軽食などが提供されています。 こちらで使用されているのは脱プラスティックの紙製コップ。熱さを抑えるスリーブにはスタッフの熱意を抑えきれない手書きのメッセージが! グループ会社ソフトバンクロボティクスが提供する自動配膳・運搬ロボットServi(サービィ)。テーブル番号と開始ボタンを押すと、3Dカメラや高性能センサーを駆使し目的のテーブルまで配膳してくれます。 食後のカフェコーナーで一息。アクリル板越しに会話をしながらサーブされてくる商品を待ちます。 下膳時は利用者自ら箸やカトラリー、燃えるゴミなどに分別
します。ソフトバンクのロゴは海援隊の旗印がモチーフとなっていますが、新社屋は眼前に東京湾があり、「カフェシバ」からの眺望はあたかも船の上にいるかのようでした!
まとめ
4つの使い方でこれからの働き方に対応する社員食堂「カフェシバ」
旧社屋のソフトバンク本社の社員食堂は、座席数が1,150席もあるだけでなく、メニュー数が圧倒的に多く、「選べる」ことを重視したメガ社食でありましたが、一人での利用率は60%以上と高く、仕事の合間の「休息、リフレッシュの場」という位置付けでした。
一方、新社屋の社員食堂では「人と会う、繋がる、カフェテリア」をコンセプトとし、利用法に応じて下記の4つのスペースが設計されています。
【ソフトバンク「カフェシバ」の4つのゾーニング】
1. 美味しい物が集まり、幸せが生まれる『FOOD SPACE』
2. チームの垣根を越えて会話が弾む空間『WORLD SPACE』
3. ちょっとのぞき見できるイベントスペース『SOCIETY SPACE』
4. 社内外の人と利用できる会食スペース『COMMUNITY SPACE』
3レーンに最大16種類のメニューが提供されるスペース、パブリックビューイングやハッカソンができるスペース、眺望のよい会食スペースなど、食堂利用者の時間や使い方に応じて適した利用ができるスペースが用意されています。
リモートワーク下においては、社員は出社した際だけカフェシバを利用することになります。そのため、おいしいものを一緒に食べるというコミュニケーションを通して、HAPPYな連帯感が生まれる場所となることが期待されています。
また、もうひとつの特長として、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)の実践の場としても活用されていることが挙げられます。取材日もASC認証を取得した養殖場で育てられた黒瀬ブリの照り焼き定食が提供されるなど、積極的にサスティナブルシーフードが提供されているだけでなく、カフェではコーヒー豆を生産する際に環境に与える影響をできる限り配慮した農園で栽培されたサスティナブルコーヒーを使用。また脱プラスティックの紙カップの使用(フタも紙製)や、ストローもとうもろこしで作られたものを使用しており、社員食堂でもSDGsを実践しています。
新型コロナウイルス感染拡大が引き金となり、在宅勤務者が増えている昨今、ソフトバンク本社オフィスはチームビルディングやイノベーションの創出の場所としての役割を担っていくと位置付けられています。そんな中、社員食堂も従来の利用法とは変化しており、SDGsの実践の場として社員に自社の取り組みを直接伝える場所でもあります。
「カフェシバ」は、イノベーティブでクリエイティブな働き方を目指すソフトバンクならではの社員食堂といえそうです!
東京都港区海岸1-7-1
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