
創業は1858年5月、琵琶湖湖東の最後の近江商人と言われている伊藤忠兵衛が15歳のときに麻布の持ち下りを始めたことに遡ります。1949年12月丸紅株式会社を設立。(通期)純利益は約4,243億円(連結・2022年3月期)、世界中に132の拠点(本社、国内支社・支店・出張所12カ所、海外支店等56カ所、海外現地法人29社およびこれらの支店等34カ所)、従業員数4,379名(丸紅グループの従業員数46,100名)という日本を代表する商社のひとつです。
事業内容は、ライフスタイル、情報・物流、食料、アグリ事業、フォレストプロダクツ、化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、次世代事業開発その他の広範な分野において、輸出入(外国間取引を含む)及び国内取引の他、各種サービス業務、内外事業投資や資源開発等の事業活動を行なっており、広く多角的な事業活動が展開されています。
2021年5月、新社屋への移転に伴い、新しい社員食堂がオープン。社内公募で「〇Café(マルカフェ)」と名づけられた社員食堂が新しく設置されました。〇Caféでは提供メニューの味はもちろん、エリアごとにデザインが異なり、利用する社員もさまざまなシーンで活用できる、と大好評な施設となっています。
それでは丸紅の社員食堂〇Caféをご案内しましょう。
2021年5月に東京・千代田区の内堀通り沿いに建てられた地下2階・地上22階建、高さ111.9m、延床面積80,000平方メートルの新社屋。 新社屋は大規模災害時も事業を継続できるBCP機能を有しているだけでなく、多様な働き方を実現する執務環境、地域貢献を行なう文化交流施設を備えています(画像は1階受付)。 それでは早速7階にある「〇Café」へレッツゴー! 〇Caféに入るとまず目につくのが大型ディスプレイ。当日のメニューが確認できます。 〇Caféの営業時間は11:00~14:00。1日の利用食数は約1,300食で、出社している社員の約55%が利用しています。 平常時は最大640席ですが、感染予防対策により席を間引いており、座席数は560席となっています。(2022年7月時点) 12時を過ぎると続々と社員さんが食堂に。ソーシャルディスタンスを保ちながら列に並びます。 自分の欲しい量だけ盛ることができるグラムデリコーナー。1グラムあたり1.2円となっています。 グラムデリは、感染症対策として手袋をつけて利用します。こちらは手を置くとエアー手袋が膨らむので、タッチレスで手を入れることができます。 メインメニューは、定食(Lunch A・B・C)/デリ/蕎麦/うどん/ラーメン/パスタ/カレー/丼 の10種類が日々提供されています。 小鉢も充実しており、卵焼き、かき揚げ、おむすび、ミニサラダなども選べます。 サンドイッチも人気。 社員食堂ではあまり見ない「ふりかけ」。社内アンケートで希望者が多かったため設置することになったそうです。 社員食堂内に設置されているディスプレイ。感染症対策の一環として、〇Caféの時間別の混雑状況が直感的にわかるように表示されています。 ランチタイム以外の時間も、食堂の席や、食堂内にある会議室を活用し、打ち合わせを行う社員や、カフェを利用してリフレッシュしている社員が多いそうです。 食事を取ってから座席を決めるのが〇Caféスタイル。食堂を皆が気持ちよく使えるようマナー喚起もしっかりと行なっています。 料理も「おいしい」と社員に好評です。クオリティ維持のため、提供に時間がかかってしまうメニューもありますが、スピード以上にクオリティを重視する社員が多いとのこと。 ライブ感が楽しめる「Lunch C」や「週替わりのラーメン」、「〇Café特製カレー」が人気。ガッツリ系や辛いメニューが人気。 通路と座席とを仕切る箇所には書籍が。知的好奇心をくすぐる多様なジャンルの書籍が並べられています。 朝の始業前には業務と関係ない勉強などで自己研鑽をしている社員もいます。壁面に飾られているのはTWG Teaの紅茶の缶。〇CaféではTWG Teaを購入して飲むことができます。 【Lunch A】ポークステーキ〜サルサソース〜 【Lunch B】ビーフハンバーグ〜鬼おろしポン酢〜 【Lunch C】大豆からできたお肉のトンカツ 【Curry】〇Café特製 国産牛カレー 【VOICE】「この社屋の社員食堂は景色が良いです。食事以外の時間も仕事をしたりお茶をしたりできます。いろんなフロアの人が集まるので、近況報告などでコミュニケーションが取れます」 【VOICE】「味とメニューが豊富です。とても美味しくて、毎日飽きることなく利用しています。定食でもガッツリ系やヘルシーなど選べるのが嬉しいですね」 【VOICE】「ほぼ毎日利用しています。味に比べて金額が安く、野菜などの栄養バランスが良いのが助かります。外に出ずにすぐ食べられるので便利ですね」 【VOICE】「社食という一つのツールがあって、そこが美味しい料理だったり良い雰囲気でご飯を提供してくれるので、みんなに心地よい空間となっています」 カフェコーナーの営業時間は7:30~21:00。朝はコーヒーとパンのセットが人気。17:30以降はアルコールも提供されます。 ベーカリーの人気2位のチョコチップメロンパン。ちなみに1位はお昼前には完売するため、社員でも見たことがないという人もいる幻のパン「ウインナーロール」(取材時も売り切れ。泣)。 17:30以降のカフェコーナでは原材料にカカオを使用した循環型食器「edish」で食事を提供。使用した「edish」は回収BOXで回収後、地下一階にある堆肥化装置に生ごみと一緒に投入され、破砕・乾燥後に堆肥へと生まれ変わります。 〇Caféに隣接するのは総務部が管轄するヘルプデスク。ランチついでに気軽に立ち寄れるようになっており、社内での困り事を迅速に解決しています。 丸紅商店の専務を務めた古川鉄治郎が寄贈し建設された豊郷小学校(現・豊郷小学校旧校舎群(滋賀県))の階段に飾られているうさぎとカメをオマージュ。丸紅のルーツを感じる仕掛けになっています。 ◯ポーズを取っていただいたのは、総務部の福田さん。ご協力ありがとうございました!
まとめ
ワクワクやリフレッシュができる場として位置付けられている社員食堂
〇Caféでは“日本一おいしい社員食堂”というをコンセプトを掲げており、その実現のためにほとんどの席に食堂についてのアンケートに回答できるQRコードを設置し、社員からの意見を吸い上げ、フィードバックは食堂内の看板やサイネージに掲載するという「見える化」を行なっています。
通常社員食堂でのアンケートスタイルは、紙とペンが設置されていて箱に投函するスタイルが多く、その回答率は驚くほど低いことが多々ありますが、〇CaféのQRコードによるアンケートは、開業から1年以上が経過した時点でも毎週15件程度、社員からの意見が寄せられており、取り組みとして高い効果を出しています。その結果、運営側の押しつけではなく社員が望む料理のクオリティ向上につながっているそうです。
丸紅では「社員食堂は、単に食事を提供するだけでなく、『コミュニケーション』『リラックス』『健康支援』を促進する場」と位置付けられており、ミーティングエリアやラウンジエリア、社員同士のコミュニケーションを促進するライブキッチンなどゾーニングを行なっています。このことにより普段会う機会のない社員同士のコミュニケーションの創出の場としたり、社員が利用する上でのワクワク感、食堂でのランチがたのしみになるよう、季節イベントや社内コラボイベントを定期的に開催することで利用者を飽きさせず、利用者が参加したくなるような食堂を演出。このようにイベント性を持たせることで、午後からの仕事に向けてリフレッシュができるという点も重要な要素となっています。
もちろん提供されるメニューは栄養バランスが考えられているだけでなく、彩りも鮮やかで食欲がそそられるよう配慮されています。中でもグラムデリは男女問わず大人気のコーナーで、取材時も「社員食堂に入るとまずここに並ぶ」という社員の声が多く聞こえていました。
他にも、SDGsをテーマとした食材を提供して社員にSDGsについて考える場を設けるなど、様々な食材やサービスを取り扱う商社ならではの取り組みやイベントを次々と企画しています。
その結果、社員の満足度の高さが数字にも表れており、移転前は20%程度だった社員食堂の喫食率が、新社屋移転後は約55%前後(1,300人/日程度)と高い水準を維持しています。
様々な取り組みを社員食堂にも取り入れ、社員の高い満足度を生み出す「〇Café」は、社員同様、日々成長する社員食堂でした。
東京都千代田区大手町一丁目4番2号
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