【都給食】社食運営会社に「社員食堂の魅力」について聞いてみました

社食ドットコムが(一社)日本能率協会と行なったアンケート調査によると、「社員食堂を有している企業」では約90%超の社員が「社員食堂があった方が良い」と回答し、社員食堂の価値を認めている一方、「社員食堂を有していない企業」の社員で「社員食堂があったほうが良い」と回答しているのは約60%に過ぎませんでした。このことから、「社員食堂を有していない企業には、社員食堂の良さが十分知られていないのではないか」と推測されます。

新型コロナウイルスの収束がなかなか見えてこない昨今、社員食堂各社は社食業界の市場拡大のためにも、社員食堂の良さを「社員食堂を有していない企業」にも広くアピールする必要があると考られます。そこで社食ドットコムでは、企業の枠を超えて社員食堂の良さを伝えていただけるよう、さまざまな社員食堂運営会社の方々に社員食堂のメリットや今後の方向性について、お話しをうかがっています。

今回は京都府城陽市に本社を構え、関西エリアを中心として小中規模の社員食堂に特化した受託で注目を集めている株式会社都給食の西島社長にお話をお伺いしました。

(聞き手/社食ドットコム編集部:文中敬称略)

【プロフィール】
西島 週三(NISHIJIMA,Shuzo)/株式会社都給食 代表取締役社長。1966年京都府出身。1991年都給食入社。1994年取締役を経て2006年に代表取締役社長に就任。
村田雄紀(MURATA,Yuki)/2009年4月大学卒業後、初めての新卒採用として入社、現在まで営業部に所属。営業グループ長として、既存顧客30~50社を担当し、新規開拓に携わる。

【会社概要】株式会社都給食
1973年、弁当会社として創立し、1983年に社員食堂の運営を開始。20食~300食程の小中規模に特化した社員食堂で、京都、大阪、兵庫、滋賀、奈良、和歌山の関西圏と一部愛知県で125の受託先を運営中。ここ最近では、福利厚生や人材確保、大手業者の撤退などを理由に社員食堂の問い合わせ、契約数が増加中。/本社所在地 京都府城陽市久世荒内177-6/従業員数 429人/Webサイトアドレス https://www.miyakog.co.jp/

株式会社都給食 代表取締役社長の西島 週三氏

Q 最近の社員食堂を取り巻く環境について教えてください

西島 2020年初頭からのコロナ禍のこの2年間は、一部に在宅ワークや出勤調整、得意先事業所の稼働休止などによる影響がありました。また、密を避けるために食堂利用がシフト制になり、営業時間が長時間化しています。

食堂では新型コロナウイルス対策としての黙食やアクリル板によって、コミュニケーションも減り、利用率は激減しています。国が何らかの方針を出して、社員食堂が働く者のコミュニケーションスペースとして機能するような施策をしてほしいと思います。

Q 社食ドットコムでは「社員食堂を有していない企業の方は、社員食堂のメリットを十分把握できていない」と捉えています。そこであらためて「社員食堂のメリット」について教えていただけますか?

西島 企業の福利厚生には、イベントなどの開催や保養所の設置まで様々なものがあります。それに伴いイニシャルコストもランニングコストもある程度の支出が必要となりますが、利用する機会が最も多く比較的廉価に導入できるのが社員食堂ではないでしょうか。社員食堂は従業員の昼食にかかる費用を抑え、オフィスから外出しなくても美味しい昼食が摂れることで従業員満足度(ES)の向上が期待できます。


村田 社員食堂があれば普段話をしない別の部署の従業員同士も会話をすることができます。それによって新しいビジネスアイデアが生まれる可能性もあるため、昼食という肩の力が抜けた時間はとても大切だと思っています。更に中小企業といえども人材採用において、イメージアップにつながる社員食堂の設置を進めている企業も散見されています。企業の良し悪しと社員食堂の設置の有無には少なからず相関関係があり、良いとされる企業はメディアへの露出も多いように思います。

Q 「社員食堂の良さ」が広く伝わらないのはなぜでしょうか?

西島 それには大きく4つが考えられます。まず「イメージ」。従来からあった「社員食堂社食は“美味しくない”、“暗い”」といったイメージが先行しているのではないでしょうか。

次に「コスト」です。厨房を作ったりするイニシャルコストが売上や利益に直結するわけではないので経営者は二の足を踏むと考えられます。

3番目に「PR不足」。大企業には社員食堂は既に普及しています。良いと感じて頂いて中小企業に導入頂く事が重要なのに、コマーシャル等の広報が下手で広められていない。これは十分反省しなくてはならないと思っています。弊社が食堂運営を行っている中小企業は総じて喜んで頂いています。

最後は「職場」。これは運営会社自身の問題となりますが、付加価値や職場として魅力が低く、そのため従業員が定着せず、事業をたたむ給食会社も多い。魅力ある業界にする必要があります。

Q 今後の“社員食堂”はどのような方向に向かっていくと考えられますか?

西島  我が国の就業人口は減り続けています。また、このコロナ禍によって経営者は、大きな本社、遠い出張が無駄であることに気づきました。コロナが収束したとしても、この流れは変わらないでしょう。しかし、新たな政権が、経済安全保障に力を入れるようです。海外に流出した製造部門が一定程度帰ってくる可能性があると考えます。大企業、大本社、大人数といった量を売る今までの社員食堂のスタイルから、小さな本社、少人数がキーワードになろうかと思います。

中小の製造業は、ここ約半世紀、大企業の下請けとして少品種大量生産で加工賃を削られて厳しい中を生き抜いてきましたが、ここに来て試作品や単品モノ、急ぎ商品などで技術力を生かし付加価値を高めてきました。いよいよ社員食堂もこのロングテールがやってきたように思いますし、この流れは当分続くのではないでしょうか。

━ありがとうございました

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