高機能・高デザインのユニフォームで社員食堂スタッフのモチベーションを上げる!【株式会社サーヴォ】

日々の業務に疲れている社員にとって、社員食堂はただの食事の場所以上の意味を持ちます。社員食堂はエネルギーを再充填し、午後からの仕事に最高のパフォーマンスで取り組むための心身の調整場所と言えるでしょう。この重要な役割を果たす社員食堂のスタッフは、多様なバックグラウンドを持ち、食材の選定からメニューの考案、料理の提供まで、一貫してこだわりを持って取り組んでいます。

そんなスタッフにとってのユニフォームは、単なる作業着ではありません。これは彼・彼女らのプロフェッショナリズム、モチベーション、そして「食」に対する約束の象徴です。スタッフのユニフォームは、これらの価値を体現し、クライアント企業の社員にとっての信頼の印となります。洗練されたデザインのユニフォームは、スタッフが提供するサービスの質の高さを象徴し、食堂を利用する社員にとって、心地よいランチタイムを過ごすための重要な要素の一つなのです。

今回は、そんなユニフォームを提供している株式会社サーヴォ社の植田社長にお話をうかがいました。

【プロフィール】
植田 文裕(うえだ ふみひろ)
株式会社サーヴォ 代表取締役社長
横浜国立大学経済学部卒業後、1986年伊藤萬株式会社入社。住金物産(株)、日鉄住金物産(株)、日鉄物産(株)を通じ、一貫して繊維事業部門に所属し営業に従事。2002年~2007年に上海に駐在し、2020年常務執行役員就任。2022年3月(株)サーヴォ代表取締役社長に就任。

【会社概要】
株式会社サーヴォ
ユニフォームの企画・生産から管理・運用まで、一貫したソリューションを提供できる日本を代表する「ユニフォーム総合メーカー」です。2019年、株式会社サーヴォに社名変更。2022年MNインターファッション株式会社(日鉄物産(株) 繊維事業本部と三井物産アイ・ファッション(株)を事業統合した新会社)のグループとなる。資本金56百万円、主要株主 MNインターファッション株式会社 他。従業員 189名(2022年1月 現在)。

本社所在地:東京都中央区日本橋大伝馬町11-8 フジスタービルディング日本橋
Webサイトアドレス:https://www.servo-uni.com/

1. 御社のビジネスについて教えてください

植田社長:弊社はユニフォームに関わるビジネスを行っています。事業領域は3つの柱があり、まずは「カタログユニフォーム事業」。弊社は弊社ブランドのユニフォームを常時在庫しており、毎年商品カタログを発刊することによって販売しております。メインカタログとしては、食品工場向けユニフォーム、飲食サービス業向けユニフォーム、オフィス向け事務服があります。一般的なファッションアパレルは一定数を生産して売切れれば終了というビジネスモデルですが、ユニフォームは新人が入社したら、明日からでも同じユニフォームが必要なので、常時安定した在庫を持っていることが重要です。我々のユニフォームは一度決めて頂いたら、3年から5年は着て頂くことになる商品なので、その間は在庫を確保しています。そうすることによって、ユーザー様の急な人材の入退職にも、迅速に1枚から対応出来ることになります。

次に「オリジナルユニフォーム事業」。これは「企業イメージやコーポレートカラーを印象付けるユニフォームが欲しい」「ベースはこのユニフォームでいいんだけど、ちょっとこうしてアレンジして欲しい」というお客さまもいらっしゃいます。そういう方にはオリジナルのユニフォームを、コンセプト立案から企画設計し製造して販売させて頂くという、お客様の要望に沿ったユニフォーム事業となります。

そして「保守運用を伴うレンタルビジネス」です。これは「月額いくら」でユニフォームをレンタルさせて頂きます。人材の入社があった時には必要なサイズのユニフォーム提供し、退職された時には返却して頂き、我々の物流倉庫で、補修・クリーニング等を行って再利用できるものは再利用しています。ユニフォームの支給、交換、備蓄等の業務は通常企業の総務部の仕事になることが多いのですが、この手間を弊社が引き受けましょうという、調達・保管から、貸与・交換、補修・返却、廃棄までのユニフォームに関するすべての業務を提供するビジネスになります。

この「カタログ」「オリジナル」「レンタル」の3つの部門の売上比率は、カタログが60%、オリジナルが25%、レンタルが15%といったイメージです。

給食関係のユニフォームにつきましては、学校給食ユニフォームの扱いが一番多いのですが、これからは社員食堂のユニフォームに注力していきたいと考えています。

2. 社員食堂のスタッフ向けの服を製造する際に、最も重視しているポイントは何ですか?

植田社長:我々の製品の特徴として挙げているのは「SDGs」「Health」「Design」「HACCP」の4点です。中でも1番は「食の安心・安全」です。異物混入リスク回避、抗ウイルス、抗菌加工などを取り入れた製品を作っており、着ていただけるかたの使いやすさや使い勝手、着やすさ、見た目の清潔さを重視しています。具体的には、異物混入のリスクを回避するための毛髪・体毛落下防止や、衣服のほつれを防止する異物落下防止、異物持ち込みリスクを減らすためのノーポケット仕様となるフードディフェンスといった対策だけでなく、抗ウイルス加工、抗菌加工などを行なっています。

コロナ禍を境に塩素系の漂白剤を使用した消毒が一層増えてきたので、色が抜けないように、脱色加工、色落ち防止加工といった対策をした製品を販売しています。

このように「食」の安心・安全を最優先に、人と地球に優しいものづくりを行っています。

3. 製品作りで注力している点について教えてください

植田社長:我々としてお話をさせてもらいたいのが、やはりSDGsの取り組みです。弊社では大きく2つの取り組みがあります。

まず福祉還元の取り組み、そのひとつにシブヤフォントとのコラボレーション。これは「渋谷でくらし・はたらく障がいのある人と渋谷で学ぶ学生が共に創り上げ、創作した文字や絵柄をフォントやパターンとしてデザインしている渋谷区公認パブリックデータ」で、弊社はそのデータをユニフォームに利用することで、障がい者支援事業所へ還元し、多様性や包括性のある社会の実現に向けて産官学福の新たな取り組みを応援しているというものです。

昨今、多くの企業はSDGsのメッセージを社会に対して発信していますが、我々としてもユニフォームを使って、しかも自由で楽しい、メッセージ性を持った取り組みを行なっています。そして社会貢献だけでなく、デザインとしても自分で着ていて楽しい、かっこいいというファッショナブル性との両立が重要ですので、弊社でもデザインや仕様についてより努力をしていく必要があると思ってます。

そしてもう一点が使用後ユニフォームの「ケミカルリサイクル」による環境保全です。弊社は日本製鉄のグループ企業ですが、日本製鉄は2020年度には約330の自治体よりプラスティックゴミの処理を落札しており、日本全国の回収する自治体の全体処理量の約3割を処理しています。廃プラスチックの再資源化としては、製鉄工程に必要なコークス炉を活用するのですが、無酸素状態のまま約1200度まで加熱して熱処理することにより、約20%がコークスに、40%がプラ原料となる炭化水素油に、残り40%がガスとなります。ほぼ100%無駄なく有効利用できることになります。我々のユニフォームはポリエステル混率が高く、廃プラスチックと一緒に上記ケミカルリサイクルを活用しています。

当社は環境大臣より「広域認定制度」の認定を受けており、使用後ユニフォームの回収も出来ます。SDGsに「つくる責任、つかう責任」という目標項目がありますが、我々としてはユーザーさんと一緒に上記リサイクルを通して、その責任を果たしていければと考えています。基本メッセージとして、この取組みをもっと広めて、どんどんケミカルリサイクルを廻していきたいと考えています。

4. 今後の社員食堂でのユニフォームはどのようになっていくのでしょうか?

植田社長:一般のレストランのように、おもてなしの要素を取り入れているユニフォームが増えていくと考えています。まず「働く社員が会社に持つ愛社精神」すなわちエンゲージメントを高めていくということが必要となって来るでしょう。給食業界に限らずですが、今後はますます人手不足が進んでいくわけですから、食堂で働くスタッフのモチベーションが高まるよう給食業者さんも考えていくようになってくるでしょう。そこで我々としては「ユニフォームもそういうツールになるんですよ」ということを提案していく必要があると考えています。ユニフォーム一つで気分よく働くことができるということをもっとPRしていきたいですね。

自社のカタログでも「働くことは自由で楽しい」ということをキャッチフレーズにしています。これからはもっと着る人が楽しくなるユニフォームを提案していこうと思っています。

今、学校給食の場合はセントラルキッチンが増えてきています。そうなってくると、今までのように料理を作る人もサーブする人も同じ現場、ということではなくなってきます。料理を作る人はセントラルキッチンで異物混入などを防ぎ安全な食作りができるようなユニフォームの重要性が高まっていくでしょうし、一方でサーブする人は、食事をオーダーする人へのおもてなしを表現できるようなユニフォームが選ばれるでしょう。このように、職場によってユニフォームに求められるものが分かれていくだろうと考えられます。

社員食堂も従来とは違い、やはりリフレッシュする空間になってきています。午前の業務と午後の業務の間のリフレッシュする空間になっているから、社員食堂で働くかたのユニフォームも、調理を中心とする人とサーブを中心する人とではユニフォームに求める機能が変わってくるはずです。

社員食堂で働く人にとっても、ひと昔前の定番のユニフォームではなく、カジュアルなものやデザイン性の高いユニフォームを着て働きたいという人が増えてきていますし、そこでサービスを受ける方も、単に食べるための食堂という空間ではなく、カフェテリアのような、リラックスできる空間を求めていますので、ユニフォームもその空間作りに一役買う存在でもあるわけです。

ーありがとうございましたー

(聞き手/社食ドットコム編集部)


会社名株式会社サーヴォ
所在地東京都中央区日本橋大伝馬町 11-8 フジスタービルディング日本橋
公式WEBサイトhttps://www.servo-uni.com/

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