推計人口は約882万2千人(令和2年2月1日現在)という西日本最大の都市である大阪府。
大阪府内には43の市町村があり、経済の中心は大阪市内に集積されています。大阪は、江戸時代に食べ物や米等の重要な品物について、売買が盛んに行なわれたことから「天下の台所」と呼ばれるようになり、当時の国の食を支えていました。
また、大阪は「食いだおれ」と呼ばれるほど食文化も発展し、たこ焼きやお好み焼き、串カツなどの庶民的な粉もん文化は有名ですが、懐石料理、しゃぶしゃぶ、うどんすき、割烹といった本格的な日本料理等も大阪発祥です。近年では、大阪の味を求めて世界中から観光客が訪れています。
今回は、そんな大阪の行政の中心となる大阪府庁本館の地下1階にある、大阪府庁食堂をご紹介します。
JR大阪駅から南東へ約3 キロメートル。大坂城の西側に位置する大阪府庁本館。 大阪府庁の正面には大阪城があり、昔も今も大阪の行政の中心地であることがわかります(大阪府庁本館玄関より撮影)。 1926年(大正15)に竣工となった大阪府庁本館は全国47都道府県の中で現存する最古の庁舎。大理石の階段ホールが歴史を感じさせます。 地下1階にある大阪府庁食堂。営業時間(平日のみ)は11:00〜15:00。一般の方もご利用できます! メニューは、定食、うどん、そば、丼、カレー系と各種日替わり。入り口横で食券を購入します。 「いらっしゃい」「ありがとうございます」配膳エリアでは明るい声がかけられています。 12時のお昼休みになると、一気に人が訪れてきます。 1日の利用数は約200食。食券を出してオーダーします。 12時台の利用者は職員の方が多いようですね。 【名物メニュー】大阪府庁ライス(サラダ付き) 【日替わり定食】豚バラ肉のスペアリブ 【日替わり丼】しらす丼 【VOICE】「『大阪もん』のPRをする部署にいることもあり、大阪府産だと選んでしまいます。好物は『大阪府庁ライス』です」 【VOICE】「大阪府の職員としても、地場のメニューがあれば食べて応援したい。おすすめは肉うどんです」 忙しい人にはお持ち帰りができる「日替弁当」も用意されています。 13時以降は比較的ゆっくりしているので、大坂城のお花見見物の一般の方にとっては狙い目かもしれません。 大阪府が推進する、「食品ロス」「地産地消拡大」の取り組みを紹介するポスターも貼られていました。 食堂奥の壁にある、大阪府庁本館の2階の天井装飾に使われていたレリーフ。撤去予定だったものを移設し再利用しています。
まとめ
食べ残しを減らす取り組み/大阪府庁食堂
2030年、世界の人口は85億5千万人に達すると予想されており、この人口爆発はエネルギーや食料資源の需給のひっ迫、地球温暖化といった世界規模での環境悪化が起こってしまうと予測されています。
そこで、2030年に向けてすべての人々が豊かで平和に暮らし続けられる社会をめざし「持続可能な開発目標(SDGs)」が2015年に国連サミットで採択されました。
2025年4月13日〜10月13日の184日間に夢洲にて大阪・関西万博が行われることが決まっていますが、この大阪・関西万博の目標としても「国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)が達成される社会」が挙げられています。
大阪・関西万博が行われる大阪府では、SDGsの目標12に位置付けられている「食品ロス削減」に積極的に取り組むとともに、消費者に対して効果的な啓発を実施する事業者をパートナーシップ事業者として決定し、連携した取組みを実施する「おおさか食品ロス削減パートナーシップ制度」を運営しています。今回ご紹介した大阪府庁本館食堂を運営している株式会社UG・宇都宮は、このパートナーシップ事業者であり、食事のときに盛られるご飯の量を利用者が調整できる取り組みも行なっています。こちらは「今日は多めで」「少なくして」といったように、口頭で伝えることで必要以上なオーダーをしなくて済むという、食品ロス削減の取り組みです。
このように「食品ロスを減らす」という持続可能な開発目標(SDGs)を目指す大阪府庁食堂は、一般のかたも利用可能ですので、近隣を訪れた際には足を運んでみてはいかがでしょうか。
大阪市中央区大手前2丁目
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