
1921年に創立された「大塚製薬工業部」を前身とし、大塚グループの源流となっている株式会社大塚製薬工場。社名に「工場」と付く会社は珍しいかもしれません。これは、1940年にその名を「大塚製薬工場」に改めて以来、大塚グループ発祥の会社である誇りを持って、大切に引き継いでいる社名なのだそうです。
同社の製品は、TVCMでもおなじみの経口補水液「オーエスワン(OS-1)」や「オロナインH軟膏」などが有名ですが、70年以上にわたる輸液(点滴)事業への取り組みを経て、日本の輸液の過半数のシェアを占める、リーディングカンパニーでもあります。また新たな分野の研究開発にも積極的に取り組み、国内外で幅広く事業を展開し、世界中の患者さんや医療従事者により良い革新的な製品をお届けすることを目指して活動されています。
今回ご案内する本社の社員食堂では、大塚グループ製品の効能の紹介やメニュー化など、製品を社員の健康に役立てるとともに、社員同士のコミュニケーションの場にもなっています。
徳島県の北東、鳴門海峡の西側に位置する人口約5万9千人の鳴門市東部にある株式会社大塚製薬工場の本社。 ロビーには数多くの大塚グループ製品がショーケースに飾られています。 構内にある創業の1921年から1950年頃まで事務所兼研究室として使用されていた建物。今でも“大塚記念館”として保存されています。 大塚記念館の中には、ボンカレーやオロナミンCといった懐かしの商品の看板や創業者の書も。 “H”こちらの工場は皮膚疾患・外傷治療薬の“オロナインH軟膏”の製造工場です。ちなみに“オロナミンC”の名前の由来にもなっています。 こちらが社員食堂“Cafeteria NARUTO”です。一般の方の利用はできません。 入り口にはその日のメニューが表示されています。カロリーの高い順に“エナジー定食”“ヘルシー定食”“サンテ定食”という3つの定食、カレー、麺類から選びます。 営業時間は11:00から14:00まで。ワークタイムが12:00までと12:30までの2つのグループが時間差で利用しています。 定食とセットになっているサラダバーは、なんとお代わり自由、食べ放題! おにぎり。ラーメン定食、うどん・そば定食についてきます。 ランチタイムが始まりました! 社員は入り口横にある手洗い場で手を洗います。 健康の保持・増進、生活習慣病予防のために標準となるエネルギー及び各栄養素の摂取量を示す、生活活動強度別エネルギー所要量。 3種類の定食、カレー・麺定食、うどん、そばの中から選び、配膳コーナーへ。 糖分や脂肪の吸収を抑え、食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇を穏やかにする特定保健用食品「賢者の食卓」(大塚グループ製品)も販売されています! 同社製品の経口補水液「オーエスワン(OS-1)」の看板もさりげなく? 置かれていましたヨ。 メインを手にしたら、サラダバーで好きな野菜をいっぱい入れます! 人気はトマトだとか。 営業時間は11:00〜14:00。1日約500食。 利用者は本社の事務部門の人だけではなく研究員や工場勤務の方々も。 リオデジャネイロオリンピック女子マラソン日本代表で大塚製薬陸上競技部の伊藤舞選手も食事されていました。世界と戦う選手達の活力源にもなっているそうです。 こちらはテラス席。暖かい日はこちらで開放的な気分に! 【エナジー定食】高菜炒飯(+サラダバイキングと小鉢で656kcal、食塩3.5g) 【ヘルシー定食】アジのカレーパン粉焼き(+サラダバイキングと小鉢で581kcal、食塩3.1g) 【サンテ定食】焼き油淋鶏(+サラダバイキングと小鉢で538kcal、食塩3.2g) グループ会社製の“ボンカレー”も食べることが出来ます。 「食後にラウンジに行くと、喋ったことがない人とも話す機会があります。それとスムージーが美味しいです!」 「社食でのランチ時に、違う部署の人とも同じ机に座って話しかけられる」 「野菜も多くバランスのとれた健康的なランチを食べられるのはうれしいです。地元の食材がたくさん使われていて、安心感もあります。」 社員に人気のラウンジコーナー。おかわり自由のコーヒーや紅茶、スムージーも全て100円! こちらが人気のベリースムージーと抹茶とほうれん草のスムージー。 女性に大人気の自家製ドライフルーツ付きの紅茶。 社員に対し「生活習慣病リスクの軽減による元気で明るい職場づくり」をテーマにした「徳島健康プロジェクト(TOK-J)」を推進。社員食堂でもしっかりと啓発されていました。 食事の後は、ラウンジコーナーでひと休み。備え付けの新聞や雑誌、TVなどを見てくつろいだり、部署を超えて社員同士のコミュニケーションを図る場にもなっています。 食堂内にある自動販売機。こちらも自社及びグループ企業・提携先企業の商品が。作っている人たちもしっかり自分で買っています。
まとめ
健康への取り組みが社内外からも高評価の社員食堂
大塚製薬工場の社員食堂で最も特徴的なのは、自社社員が食堂を運営していること。
大規模の食堂の場合、多くは食堂運営会社に委託しますが、一日500食前後も利用される規模にもかかわらず、社員食堂専属の社員が食堂を切り盛りしています。そのため社員との距離が近く、様々なイベントやメニュー展開が行なわれるそうです。
また製薬メーカーということもあり、社員にも健康に関する知識が高い反面、多くの社員が公私とも自動車を利用することから、慢性的な運動不足に悩む人が多いといいます。そういった事情もあり、会社としては血圧測定などが簡単にできるヘルシーコーナーを一角に設置しているほか、「積極的に野菜の摂取量を増やして欲しい」とのことから“お代わり自由のサラダバー”を設置(定食にサラダバーがセットになっている)しています。これは「食事の内容をおいしいもの志向から健康志向へ」変えて欲しいとの考えですが、強制ではなく社員が選択できる自由さも残しています。
「利用頻度はかなり高い。食べやすい仕組みを用意すれば、野菜の摂取率も高まる」(総務部:楠元副部長)とのことなので、社員の健康力向上を目指す企業は参考にしてはいかがでしょうか。
健康以外での取り組みは、社員に人気のスムージーやドライフルーツなどのスイーツを呼び水とし、食後はリラックススペースへと流れる動線を作るなど、社員同士のコミュニケーションを活性化する施策も行なわれ、社員からも好評だそう。
健康診断受診率4年連続100%達成、インフルエンザ予防接種の派遣社員を含む接種費用の全額負担、ノー残業デーの推進など、社員とその家族の健康維持・増進に向けた取り組みを実践されており、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰表彰する制度として、経済産業省と日本健康会議が共同で選ぶ「健康経営優良法人 2018~ホワイト 500~」にも認定されるなど、健康に関わる企業として社内外から高く評価されている大塚製薬工場さんの社員食堂でした。
徳島県鳴門市撫養町立岩字芥原115
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【企業活動リリース】 2019/5/10大塚製薬工場、鳴門市(徳島県)と「健康で安心して暮らせるための
地域づくりに関する包括連携協定」を締結