【ノンピ】社食運営会社に「社員食堂の魅力」について聞いてみました

社食ドットコムが(一社)日本能率協会と行なったアンケート調査によると、「社員食堂を有している企業」では約90%超の社員が「社員食堂があった方が良い」と回答し、社員食堂の価値を認めている一方、「社員食堂を有していない企業」の社員で「社員食堂があったほうが良い」と回答しているのは約60%に過ぎませんでした。このことから、「社員食堂を有していない企業には、社員食堂の良さが十分知られていないのではないか」と推測されます。

新型コロナウイルスの収束が見えない昨今、社員食堂各社は社食業界の市場拡大のためにも、社員食堂の良さを「社員食堂を有していない企業」にも広くアピールする必要があると考えられます。そこで社食ドットコムでは、企業の枠を超えて社員食堂の良さを伝えていただけるよう、さまざまな社員食堂運営会社の方々に社員食堂のメリットや今後の方向性について、お話ししていただきます。

今回は株式会社ノンピの社内レストラン事業部の岩渕・奥村両氏にお話をお伺いしました。

(聞き手/社食ドットコム編集部:文中敬称略)

岩渕 章悟IWABUCHI Shogo)
株式会社ノンピ フードソリューション事業本部 ランチケータリング事業部 部長
18歳から飲食業界に入り、約20年携わる。大小様々な飲食店舗にてマネジメント経験を積みTYSONS&COMPANY「CICADA」にてソムリエ、支配人等を歴任。他の業界に比べ遅れている飲食業界の改革、社会的地位向上を目標に飲食マーケのベンチャーを経て2020年2月にノンピ入社。現在社内カフェ、ランチケータリングを中心とした複数拠点の運営、新規店舗の開発を行なう。

奥村 紘一郎(OKUMURA Koichiro)
株式会社ノンピ フードソリューション事業本部 SV
様々な飲食店でマネジメントやキッチンでの調理を経験。映画会社が運営するレストランウェディングのプランナーなどにも従事。その後飲食マーケティングの会社にて、食のサブスクリプションサービスの立ち上げを数多く担う。2019年にノンピにジョイン。現在は社内カフェテリア事業部においてクライアントワークや、新規コンテンツの開発などを行なっている。

株式会社ノンピ 
本社所在地 東京都港区海岸3−3−18日新芝浦ビル6F /資本金 4,000万円/設立年月日2003年3月 /  社員数 (連結) 250人 (2020年3月31日現在) /Webサイトアドレス  https://www.nonpi.com/about/company


岩渕 章悟(IWABUCHI Shogo)/株式会社ノンピ 社内カフェテリア事業部責任者

Q1.最近の社員食堂を取り巻く環境について教えてください

岩渕:昨年からの新型コロナウイルスの感染拡大により、企業ではリモートワークの推進が進みました。その結果、オフィスのあり方自体に大きな変化がありました。これは単純に「出社する社員の数が減った」だけではなく、新型コロナウイルスが仮に収束しても、「オフィスに出勤して仕事をする」ことと「オフィスに出勤せずにリモートで働く」というハイブリッドな働き方は定着していくと思われます。
今後は、社員食堂もその「働き方の変化」に合わせて変化をしていく必要があります。弊社拠点に関しても営業時間を短縮し、特に夜の営業部分は休止するクライアント様は多いです。

反面この状況下で出社する社員には、やはりしっかりとしたランチを提供したい、という総務様の思いは強く、弊社でも今まで以上にお客様が楽しんでいただけるメニューなどをコロナ前よりも力を入れて展開するようにいたしました。
おかげさまで喫食率は髙い水準を維持できており、ニューノーマルなオフィスの形に合わせて、弊社のランチケータリングはありがたいことに新規案件のお話も多く頂いております。

Q2.社食ドットコムでは「社員食堂を有していない企業の方は、社員食堂のメリットを十分把握できていない」と捉えています。そこであらためて「社員食堂のメリット」について教えていただけますか?

岩渕:数多くの企業がリモートワークを導入しています。リモートワークが比較的実践しやすそうな大手IT企業なども、コミュニケーションやイノベーションに課題を感じており、バックトゥオフィスを明言している企業も多くあります。今後は、よりオフィスに求心力が求められる時代となり、その中でオフィスでの食事は重要なポジションを占めてくるようになるでしょう。

その中で社員食堂は「ただ食事を提供する」だけでなく、いかにコミュニケーションを促進する食事が提供できるか、ということが大きなの特長の一つだと考えております。
すごくいい例として、昨年三菱地所様内カフェテリアで行なった「47都道府県味噌汁」という企画は非常に好評でした。毎日飲む味噌汁だからこそ「あっ、来週の味噌汁は私の出身県だ、じゃあ出社しようかな」みたいな楽しみが創造できたかな、と思います。その際は全スタッフの出身県もPOPとして掲示し、社員様同士はもちろん、社員様と弊社スタッフとも楽しくコミュニケーションを生み出せました。

このように、「コミュニケーションを生み出す場」であること、他にも美味しい食事やリラックスできる場所としても社員食堂は大きなメリットがあると言えるでしょう。社員食堂は社員個々人のパフォーマンスに好影響を与え、中長期的に見ても企業全体の成長、社員個々人の健康に繋がっていくと考えられます。

(次ページへ続く)

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