兵庫県の南部にある播磨灘に面しており、播磨平野を流れる加古川河口に広がる豊かな自然に囲まれた加古川市。1950年加古郡加古川町・神野村・野口村・平岡村・尾上村が合併し、兵庫県で11番目の市として加古川市が発足しました。海岸エリアには国内有数の鉄鋼工場があり播磨臨海工業地帯を形成している一方、内陸部には建具や靴下、タオルなどの繊維業など特色のある地場産業が営まれています。2022年3月1日時点での人口は258,974人という加古川市において、行政サービスの提供などを行なっているのが加古川市役所で、1970年に庁舎本館、1997年に新館が完成。加古川市庁舎職員食堂は本館北側の議事堂1階に設置されています。
加古川のソウルフードとも言えるのが「かつめし」。近年はメディアでも取り上げられることが多く知名度も高まっていますが、その起源は「戦後期に加古川駅前の食堂で考案された」とされています。この「かつめし」は加古川市庁舎職員食堂でも提供されており、市役所職員や一般利用者に人気のメニューのひとつとなっています。
それでは加古川市庁舎職員食堂をご紹介しましょう!
まとめ
加古川名物「かつめし」だけじゃない! SDGsに配慮する加古川市庁舎職員食堂
加古川市庁舎職員食堂を管理する加古川市役所に「職員食堂があるメリット」について伺ったところ、「福利厚生施設の一つとして、同期での食事や所属を超えたコミュニケーションの場として活用できることです」(同市・谷口さん)とのことでした。コロナ禍においては、席間にアクリル板が設置されたり、黙食を行なうなどコミュニケーション自体も少なくなっていますが、それでも一緒に食堂に行くことや、顔を見る、というだけでもコミュニケーションにつながっているようで、ランチタイムには、密を避けながらも多くの職員さんが食堂を利用されていました。
次に、食堂を運営する企業に「運営において特に意識している点」について伺うと、「職員の皆さまが毎日全力で市民の皆さまの為に仕事に打ち込んでいただけるよう、微力ではありますが、全力で食事をご提供させていただくことをコンセプトとしております。この一つひとつが45年間の無休、無事故の実績だと考えております」(加古川市庁舎職員食堂/城谷店長)とのこと。
その意気込みは料理にもあらわれており、「毎朝、煮物やうどんスープはカツオと昆布でダシを引いており、ラーメンは鶏ガラ、煮干し、昆布から7時間かけてスープをとって、自家製醤油ダレで食堂にしかない一品を作っております。お客さまに飽きがこないように、日替わり定食の献立バランスも充実させ、単品メニューにおいては、サンドイッチや焼きそば、オムライス、うどん、丼、カレーとファミリーレストラン並みの商品を取り揃えています」(前出/城谷店長)と熱く語られています。
また市民や職員のために、節分の際には恵方巻、大晦日の際は年越しそばを提供するといった時節に応じたイベントを行なっています。さらに市役所にある食堂でのSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みとして、市の環境部と共に食べ切り運動をしてのフードロス対策を行なっています。これは従来の「ご飯大盛自由」から、食べきりサイズに変更するという取り組みで、結果としてごはん少なめを選ばれる方が増えているそうです。また、使い捨ての割りばしの量を半分にして、残りの半分はエコ箸を使用していますし、地元産お米の食べ比べや、地元食材を献立に使用したスタンプラリーといった地域貢献、社会貢献への取り組みも積極的に行なっています。
加古川市のソウルフードとして「かつめし」が知られていますが、加古川市では他にも地元産の食材を使ったご当地グルメ「惠幸川鍋」や「加古川パスタ」「志方牛」など、地産地消につながる取り組みを積極的に行なっています。加古川市に足を運ばれる際には、職員だけでなく地域や社会への貢献活動にも取り組む加古川市庁舎職員食堂にも足を運んでみてはいかがでしょうか。
兵庫県加古川市加古川町北在家2000
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