
1919年、車両4台で創立され、49年、東京証券取引所に上場、76年には関東一円にて「電話一本で集荷、翌日配達」という宅急便サービスを開始したヤマト運輸。97年に小笠原諸島に営業拠点をおいたことで全国展開が完了しました。資本金500億円、事業所数7,187箇所、社員数161,081人(2017年3月15日現在)、宅配便(トラック)取扱個数は18億6,756万個(平成28年度/国土交通省調べ)で、シェア46.9%、業界No1シェアとなっています。
そんなヤマト運輸が、羽田空港近くに竣工したのが「羽田クロノゲート」。陸・海・空の「スピード輸送ネットワーク」と高度な「付加価値機能」を一体化した日本最大級の物流ターミナルで、物流棟の1および2階が仕分けエリアとなっており、従来施設の2倍の処理能力を実現しています。
このヤマト運輸の巨大物流施設である「羽田クロノゲート」では、ヤマト運輸、ヤマトホールディングスなどのヤマトグループ会社の約2,000人の社員が働いています。彼等のエネルギーを満たす社員食堂は一体どのような施設なのでしょうか?
それでは、「羽田クロノゲート」の社員食堂をご案内いたします。
京浜急行空港線「穴守稲荷駅」より 徒歩 約5分。2013年9月に物流拠点として羽田空港に隣接した場所に開設されました。 受付棟では巨大な黒ネコのぬいぐるみがお出迎え。 グループ各社のオフィスがある事務棟(7階建)と物流棟(6階建)の受付。 こちらは物流棟。24時間365日稼働しているそうです。 羽田クロノゲートの頭脳と言える集中管理室。荷物の状態や、荷物が集中した場所へ人員を配置するなど、こちらで指示されます。 自然換気システムや太陽光利用等により、CO2排出量は同規模比46%削減を見込んでいます。また2015年度のグッドデザイン賞を受賞しています。 食堂は事務棟の4階にあります(一般の方は入場できません)。 ランチメニューは ランチA、ランチB、スペシャル、丼、バリューセット、カレー、パスタ、ラーメン、うどん/そば。 営業時間はランチが11:00〜14:00、ディナーが17:00〜19:00。食事も指定時間通り。 男性にも女性にも人気のサラダバーコーナーは、一皿盛り放題で150円! この日の小鉢。豚肉と筍のオイスター炒め、ワンタンチップ、ロールキャベツ、ミニサラダ、もずく、冷奴、紅あずま甘露煮、プリンなど。 そろそろランチタイムが始まります。続々と人が食堂に集まってきました。 12時をまわると、行列ができ始めます。グループ企業も多いため服装もいろいろですね。 こちらは女性に人気のパスタコーナー。 野菜は積極的に摂ってもらうよう、食堂でも力をいれているとのこと。 社員は社員証に電子マネーとしてチャージし、オートレジで精算します。 食堂の横にはコンビニエンスストアも。こちらで買ったものを食堂で食べることもできます。 1日の平均利用食数は1,265食。 座席数は全676席。複数利用、一人利用などさまざまなタイプの席が用意されています。 食堂は休憩スペースとして位置付けられており、貴重なリラックススペースとなっています。 日当たりも、見晴らしも良い食堂なので、会話も弾んでいる様子。 【ランチA】四川麻婆豆腐 【ランチB】あんこうの唐揚げ青じそおろし 【スペシャル】ハンバーグ ビーフシチューソース 【うどん】10種の具材のけんちんうどん 【パスタ】梅しらすの和風スパゲティ 運営会社の系列のファミリーレストランで提供されているものと同じパンも。 「毎日使っています。種類が豊富で、すぐ食べることができるので、休憩時間が有効に使えるのが嬉しいですね」 「日替わりがお気に入りです。男性向きメニューが多いので、もう少しデザートが多いといいですね」 「サラダバーが安いので使っています。社食は栄養バランスが考えられているでありがたいですね」 羽田空港に隣接しているため、空港に駐機している飛行機も見えます。 ヤマト運輸全体で、車両は大型車、中型貨物車、小型貨物車などあわせて43,539台(2017年3月末)! 羽田クロノゲートには地域の方が利用できる保育園やカフェ、スポーツ施設といった地域貢献も兼ねた施設でした!
まとめ
空港が望める社員食堂で、健康と休息を提供
”クロノゲート”とは、ギリシャ神話の時間の神”クロノス”と、日本国内とアジアの入り口となる”ゲート(Gate)”=門を合わせた造語で、『新しい時間と空間を提供する物流の「玄関」であるとともに、物流の新時代の幕開け』を表現しているそうです。
国際化した羽田空港をはじめ、陸・空・海すべての輸送モードを利用できる立地に誕生した「羽田クロノゲート」は、ヤマトグループのすべての機能を集結することによって「速く、正確に届けるための仕組み」と「洗浄」や「印刷」「修理」「メンテナンス」など多彩な付加価値機能を持った、まったく新しい物流施設です。
そんな物流の最新施設で働く人のための社員食堂では、「従業員になるべく安く提供したい」と、定番のランチAは390円、ランチBは400円など安価に設定されています。
さらに、揚げ物などボリュームのあるメニューを好む従業員が多いため、野菜の摂取量が増えるようにサラダバーを設置。ポップで野菜の効能を紹介し、150円という値段で一皿盛り放題にするなど、誰でも野菜を摂取しやすくなるよう設定しています。
また、社員食堂は「休憩スペース」という位置付けも。空港が近いこともあり高い建物がなく、羽田空港も望める良好な眺望を眺めながらリラックスできます。
羽田クロノゲートでは夜間も働いている人が大勢いるため、ランチとディナータイム以外にも自由に使えるように、社員食堂は24時間開放されています。取材時もランチタイム後に隣接しているコンビニエンスストアで軽食や飲料などを購入し、休憩している人の姿が見られました。
以上、物流最前線の従業員の健康を支える社員食堂からレポーターのクロネコが報告しました。
東京都大田区羽田旭町11-1
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