
「色」を扱う会社の社食は彩り豊かな食材に注目! カラフルな食材でヘルシーアップ!
健康診断の結果をメニューに反映 健康とコミュニケーションがキーワードな社員ファーストの食堂
DIC株式会社は1908年に「川村インキ製造所」として創業。印刷インキの原料である有機顔料、合成樹脂をもとに素材から加工品に至る幅広い分野へと事業を拡大し、1962年に「大日本インキ化学工業株式会社」に改称。その後、液晶材料や包装用フィルム、記録材料分野への参入や米国Sun Chemical社の買収などを経て海外ビジネス展開を進め、世界有数のファインケミカルメーカーとして発展してきました。
2008年4月、創業100周年を機にDIC株式会社に社名を変更。「Color & Comfort」をブランドスローガンに掲げ、世界トップシェアの印刷インキ、有機顔料、PPSコンパウンドをはじめとした暮らしに「彩り」と「快適」を提供する様々な製品を製造・販売しています。資本金966億円、連結従業員数20,481名、売上高7,514億円(2016年12月期)、世界63の国と地域に174のグループ会社を有するグローバル企業です。
2015年5月、東京・日本橋に本社新社屋のディーアイシービルが完成。JR東京駅から徒歩5分。 1階のエントランスに飾られている「人生は、色で、できている。」をテーマに作られた企業ブランドCMのタペストリー。 2階のオープンスペース。さりげなく置かれているソファも自社のイメージカラーで統一されています。 打ち合わせスペースに使われている自社製品のルーバーはウッド調の化粧シートを使っています。 9番の部屋の名前は青竹色(あおたけいろ)。21ある来客用会議室にはそれぞれDICカラーガイド「日本の伝統色」の名前がつけられています。 こちらはワンフロア1,600平方米のオフィスエリア。こちらの椅子もイメージカラーである緑と青で統一されています。 それでは最上階である12階の社員食堂「Irodori Café」(イロドリカフェ)へ。 一歩足を踏み入れると、白を基調とした清潔感あふれる社員食堂が! 席数は375。広く明るいスペース。外部の方は社員と一緒でも利用できません。 こちらは人気のグラムバイキングのデリコーナー。ビュッフェスタイルで1グラム0.8円です。 新鮮な野菜も自分の好きな量を調整できます。 カラフルデリ®は、野菜を中心に彩り豊かな多種多品目のバランス食です。 こちらは小鉢コーナー。乾燥しやすいいなり寿司とおにぎりには手作業でラッピングされています。 社内掲示板や食堂入り口でのポップ、ポスターなどでその日のメニューやイベントが告知されています。 社員食堂の営業時間は11:30〜13:30。やはり一番人気は「カラフルデリ®」ですね。 在館者数は約1,300人。ランチ利用は1日8百数十食。営業など不在の人も多いにも関わらず、利用者割合は高い。 メインメニューは、メインA、メインB、ヘルシーセット、ボウル・パスタ、カレー、中華麺、和麺、グラムバイキングの計8種類。 食器にICチップが組み込まれており、下膳時に自動で金額が表示されます。社員証での精算の場合は給与天引きとなります。 【メインA】チキンソテー粒マスタードデミソース 【メインB】海老入り白い麻婆豆腐 【ヘルシーセット】豚の唐揚げと野菜丼
「DIC Irodori Care+」のメニューです。【ボウル・パスタ】タイ風ガパオとスピルリナ入りジャスミンライス
スピルリナを使用した月1回のイベントメニューです。【カレー】キーマカレー 【麺】ワンタン麺 「ほぼ毎日利用します。他部署の社員と一緒に利用する場合もあるので、食堂はコミュニケーションの場として重宝しています」 「朝と晩が不規則のため、昼間はしっかり健康的なメニューを摂れるのが嬉しいですね」 「毎日利用しています。美味しいです。健康を意識してヘルシーセットを毎日食べています」 「社員の方に楽しんで食事をしていただけるよう、工夫しています」
支配人・岡部さん、管理栄養士・三瓶さん、山本さん(左から)。食堂フロアの一角にあるカフェ&コンビニの営業時間は7:45〜17:30。 スーパーフードのスピルリナから抽出した、植物由来の青色素“リナブルー®”を用いた「リナブルー®ヨーグルトふろーずん」(夏季限定メニュー) 社員食堂フロアの西側のオープンテラス。天気の良い日には日差しを浴びながらランチ、カフェを楽しめます。 社員食堂の東側テラスにはお稲荷さんが祀られています。 ご対応いただいた総務人事部の北川さんと小川さん(左から)。イロイロとありがとうございました!
まとめ
健康サポートメニューで社員の健康意識向上へ
「人生は、色で、できている。」
これはDICさんのブランドCMで使われているフレーズですが、社員食堂を訪れて、一番最初に目を引いたのが、食堂の入り口にある「カラフルデリ®」でした。
これは野菜を中心にしたさまざまな食材で彩り豊かに仕上げられた多種多品目をビュッフェスタイルで自由に選ぶことができるもので、DICさんでは毎日提供されている看板メニューとのことです。
そんなDICさんの社員食堂では「健康」を重視しており、もっとも力をいれているのが健康サポートメニュー「DIC Irodori Care+(イロドリケアプラス)」。これは社員に昼食を通じて健康を意識してもらうことを目的としたプログラムとなっており、会社の健康診断の結果を元に、健康管理室と管理栄養士がコラボしてメニューを作成しています。
たとえば5月は「ストレス対策月間」という健康テーマが決まっており、それに対してストレスや疲労感が多い人に摂取することをおすすめするビタミンB1を含む食材が使われているというように、毎月の健康テーマに対応したメニューが毎週水曜日に提供されています。社員への健康意識の浸透のため、オリジナルサインを作製するなど、直感的に理解しやすいよう工夫されています。
コンセプトは「UNIVERSALITY」「DIVERSITY」「AGILITY」
2015年にビルを新しく建てる際の全体的なコンセプトとして「UNIVERSALITY(一般性)」「DIVERSITY(多様性)」「AGILITY(俊敏性)」が掲げられ、社員食堂もこのコンセプトに沿ったものになっているとのことで、メニュー構成やカラフルデリのデイリー化、健康メニューへの取り組みなどはその表れといえそうです。
また、多くの場合、社員食堂へは社員と同席なら利用可能のケースが多いのですが、DICさんの社員食堂はカフェエリアを含めて社内関係者のみ。
「ランチタイムもそれ以外の時間も、オフィスとは違った雰囲気で、社員にとって自由に話ができる空間として利用していただきたいと思っております」(総務人事部/北川さん)
近年、企業価値を高めることのできる社員食堂がトレンドと言えます。特に健康、コミュニケーションは社員食堂にとって欠かせないキーワードとなっていますが、DICさんの社員食堂では、その実施にあたり、社員にも伝わりやすくなるよう積極的に”カラー”を取り込んでいるところが、「Color & Comfort」を掲げる会社ならではの社員食堂である、と言えそうです。
東京都中央区日本橋3-7-20
記事の内容は取材および掲載時点の情報であり、最新の情報を反映・担保するものではありません。