今回訪れたのは兵庫県の三田市。「さんだ」と読みますが、「みた」と読む人が多いそうです。これは東京港区にある三田(みた)や有名人の苗字が三田(みた)であること、また音読みの「さん」と訓読みの「だ」が交じる「重箱読み」であることなどがその原因ではないかとされています。そんな三田市は1958年(昭和33年)7月、単独市制を実施し兵庫県下20番目の市として誕生しました。
兵庫県南東部にある六甲山地の北側に位置しており、現在の人口は107,617人(2022年3月1日時点)。利便性の良さから大阪や神戸のベッドタウンとして発展しました。特に1980年代からの北摂三田ニュータウン(フラワータウン・ウッディタウン・カルチャータウン・北摂三田テクノパークの4団地で構成)開発によって人口が急増。1988年から1997年まで10年間連続で人口増加率が日本一の市でもありました。
この三田市の住民サービスを行なう市役所の庁舎は6階建で、大規模災害を想定し基礎免震構造を採用しているほか、日射制御、雨水利用、屋上緑化、太陽光発電など環境配慮型の庁舎として2014年12月に竣工されています。その市役所の2号庁舎1階に「三田キッピー食堂」があり、市役所職員だけでなく一般の方も利用できます。
それでは「三田キッピー食堂」をご紹介しましょう。
まとめ
地元三田米が使われ、老若男女に親しまれる「三田キッピー食堂」
三田市のキャッチフレーズは「心のふれあう田園文化都市 ~人と自然が輝くまち・三田~」。キャッチフレーズ通り同市の北部エリアは、山並みと田園、集落があって昔ながらの農村の風景となっています。三田牛やうど、母子茶、ハウストマト、ピーマン、オクラなどの農産物が収穫されていますが、寒暖の差が大きいうえ、美味しい水が採水できることから成育される「三田米」は、粘りやつや、香りや弾力があり、学校給食にも使用されています。
市役所2号庁舎にある「三田キッピー食堂」で使用されているお米は、すべてこの三田米が使用されています。地元の食材を使用することで地域貢献に繋がりますし、「料理は塩分を極力抑えて、素材本来の風味を生かした味付けを心がけているので、お子さんからご高齢の方まで親しんでいただける食堂を目指しています」(同店 岡田店長)とのこと。また、食堂内において、三田青磁の展示を行なっています。また店内で提供する飲食物の食器には三田青磁を使用しています。
三田市のマスコットキャラクターである「キッピー」の名前を冠している食堂ということもあり、その取り組みが「地域のため」というベクトルを示している食堂ですが、SNSのフォロワー数が一定数以上だと特定のメニューが無料になる企画や「三田一辛いカレー」を提供するなど、話題性も高い「三田キッピー食堂」でした。
兵庫県三田市三輪2丁目1番1号
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