
クロスエフェクト社は、“プロダクトデザイン”“3Dモデリング”“光造形”“真空注型”といった技術を駆使し、最短24時間で試作品を納品する試作品製作を行なっている会社です。その製作の速さから“試作品”だけでなく“時間”までも納品していると言え、それゆえ「試作品を世界一速く作る会社」として高い評価を受けています。大手自動車部品、大手家電、大手医療機器、大手産業機械などそれぞれの分野のメーカーや大学などを顧客に持っており、中でも心臓の形状や質感・強度だけでなく、内腔までを忠実に再現した「世界初のオーダーメイド精密心臓シュミレーター」は、手術前の検討や若手医師の教育訓練用として高く評価されており、経産省の“第5回ものづくり日本大賞”において内閣総理大臣賞を受賞しています。
そんな同社は「最高の環境で最高のものづくりをしたい」との社長の思いを実現すべく2015年に新オフィスを竣工。その際に社員でプロジェクトチームを作り、既成概念にとらわれない社屋づくりを実施、社員食堂も新設することになったそうです。
それではクロスエフェクト社の社員食堂をご案内しましょう!
京都市の南部に位置する伏見区に本社を構えるクロスエフェクト社。 社屋は3階建て。吹き抜けとなっており、各フロアの様子がわかるように配慮されています。 おやっ? こんなところにスベリ台が。社員の方が滑って行っちゃいました。 2階にあるデザイン部門。同じフロアには営業や総務部門、打ち合わせエリアなどがあります。 1階にある作業エリア。試作品のため単品物が多く仕上げはほぼすべて手作業となります。 レーザー光線と光硬化性樹脂を使って造形し、3次元CADでデザインされたモデルと寸分違わない実物モデルを短時間で製造する光造形装置。 第5回「ものづくり日本大賞」において内閣総理大臣賞を受賞した人の心臓モデル。外側はもちろん、中も精密に再現するところが特許技術とか。 グッドデザイン賞を受賞した先天性小児心疾患の手術手技トレーニング専用モデル。本物に近い質感から小児心臓血管外科の医師にも好評。 こちらは3Dプリンターで作られた本物そっくりな竹田社長……ではなく本物でした! エレベーターで3階の社員食堂“Cafeteria(カフェテリア)”へ。社員の方は階段を利用とのこと。 社員食堂のデザインは自社デザイナーと社員で作られたプロジェクトチームの案が活かされています。 一日の利用食数は25〜30食。社員数は32名なので、在館しているほとんどの方が利用しています。 メインディッシュは毎日2種類(日替わり)。カレーライス、うどん・そば(月・水・金・土)、ラーメン(火・木) 小鉢は毎日3種類(日替わり)。この日の小鉢は「冷奴」「春雨サラダ」「筍ちりめん甘辛煮」 その週のメインディシュや小鉢の内容は、メールで社員に通知されています。 栄養成分などはサンプルに表示。カロリー、たんぱく質、脂質、塩分が記載されています。 比較的小規模であるため、厨房スタッフと利用する社員との距離が近く、個人の好き嫌いなどに対応できているそうです。 社員で検討し若々しくクールなスタイルに決定したユニフォームはデニム素材。 ご飯・お味噌汁は自分でよそうスタイルでお代わり自由です。自分で量が調整できますね。 ランチタイムでは、いつも同じ人同士とならないよう、なるべく毎日違う人と食べます。 部署間を超えてコミュニケーションをとることで円滑に仕事が進むように、部署のリーダーは、違う席に移動しながらの食事タイム。 以前のオフィスの食堂は狭く2交代制だったため、ローテーションによってはしばらく話せない人もいたとか。 “コミュニケーションは質より量”という会社の考えが社員食堂でも生かされています。 最上階のため採光も良く明るい食堂。午後からの仕事へ向けリフレッシュ! 手作りとんかつ(594kcal) 中華丼(594kcal) 給茶器からは京都・宇治茶が。 「ご飯が温かくてテンションが上がります。味付けは京都の食材ということもあり薄味でもしっかりしていてヘルシーで助かりますね」 「以前の社屋では宅配の冷たいお弁当でしたので、ほとんどの人が残していました。今は温かく美味しいのでみんな完食しています」 「前職の社員食堂では毎日同じ席に座って同じ人と同じ話をするだけでしたが、ここはいろんな人と話せてコミュニケーションが取れます」 気候の良い日はテラス席“Sky Garden”でも。風を感じながらの快適なランチライムが可能です。 ご案内頂いた総務グループマネージャーの竹田さん。ありがとうございまいた。 スベリ台から滑った社員さんが1階に到着していました! あそびごころ満載のクロスエフェクト社でした。
まとめ
スベリ台のある会社の社員食堂で会話も滑らか!
クロスエフェクト社の竹田社長は、2015年に新社屋を建設するにあたり、譲れないこだわりがあったそうです。それが社員食堂でした。
以前の社屋では食堂スペースが狭かったため、社員が2交代制で食事を摂っており、シフトが変わるとしばらく顔を合わせない社員がいたり、冷たい仕出し弁当であったことから多くの社員の食が進まず、昼食が社員にとってストレスとなっていました。“最高の環境で、最高のものづくりを“とのポリシーを持つ竹田社長にとって、そんな状況を受け入れることはできず、食堂まわりの質の向上は急務であったようです。
その思いが結実した新社屋に作られた食堂には多くのこだわりを盛り込んでいます。最上階の日当たりの良い開放的な空間で、6種類のメニューから選べ、価格も1食280円。ご飯・味噌汁はおかわり自由、晴れた日は屋外のテラス席も人気のスペースとなっているなど、社員にも大好評。最高の環境づくりに向け大きく舵を切った出来事の一つとなりました。
また食堂というハードを活かすために、ランチタイムを積極的にコミュニケーションの場にするというソフトも取り入れ、ランチタイムを人間関係の潤滑油とする時間に変換させています。
カフェテリアだけでなく、社屋にあるスベリ台も「グーグルの本社にはスベリ台がある。うちでも作りたい」という意見を実現した結果とのこと。
クロスエフェクト社の食堂は「こんな会社で働いてほしい、働きたい」という社長、そして社員の思いを実現した社員食堂でした。
京都市伏見区南寝小屋町57番地
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