1900年創業の凸版印刷株式会社。社名の凸版(とっぱん)は、創業当時の最先端印刷技術であった「エルへート凸版法」から名付けられました。
その後、印刷領域の拡大とともに1959年にはエレクトロニクス事業に進出、1961年にはマーケティング部門を設立するなど事業領域も拡大。近年は「情報コミュニケーション」「生活・産業」「エレクトロニクス」の3つの事業分野において、印刷テクノロジーをベースにユーザーや社会の課題解決を行なっています。
現在のグループ企業は国内に約200社、海外に140拠点を展開しており、売上高は1兆4,647億円、従業員数は51,712名(共に連結・2019年3月期)という凸版印刷。今回ご紹介するのはその拠点の一つとなるトッパン小石川ビルにある社員食堂です。日本初の本格的な印刷博物館と、クラシック専用のコンサートホール「トッパンホール」の2つの文化施設に併設するレストランとして開設されたのが「小石川テラス」です。こちらは一般の方も利用できるレストランとして活用されています。
まとめ
2つの特徴をもつ凸版印刷の「小石川テラス」
凸版印刷の「小石川テラス」の特徴は「一般の方も利用できる」こと、そして「積極的にSDGs活動に活用している」という2点が挙げられます。
通常、企業の社員食堂は部外者の立ち入りが許されておらず、当然一般の方は社員食堂の利用もできない場合がほとんどです。しかし、小石川テラスのあるトッパン小石川ビルは、印刷博物館やトッパンホールなど、一般利用を前提とした施設を要しており、あらかじめオフィスエリアとは分けられた設計となっています。そのため一般の方も社員も食堂が利用できるようになっています。
また「積極的にSDGs活動に活用している」という点についてですが、その一例が今回のカンボジアランチフェアです。この取り組みは対象メニューを選んだ場合、その料金の中から一食に付き20円がACCU(公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター)に寄付されるというもので、凸版印刷が2008年から行なっていたカンボジアの女性の識字能力の向上を支援する「トッパンチャリティコンサート」と連動し、本活動をより社内外に周知するための施策として発案されたものです。
従来の社員食堂は「社員のための福利厚生施設」としてサービスの向上が重視されてきましたが、近年は会社が社会と関わる姿勢のを表す場としての要素も加わりつつあります。今後は「社員のため」だけでなく、「地域のため」「地球全体のため」といった視点を取り入れる社員食堂が潮流となっていくことでしょう。
そういった意味でも凸版印刷の「小石川テラス」の取り組みから目が離せません。
トッパン小石川ビル
東京都文京区水道1-3-3
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