1910年久原鉱業所日立鉱山付属の修理工場として創業された株式会社日立製作所。国内最大の電気機器メーカーであると同時に、851社にものぼる日立グループの中核を担う企業です。「情報・通信システム」、「社会・産業システム」、「電子装置・システム」、「建設機械」、「高機能材料」、「オートモティブシステム」、「生活・エコシステム」、「その他」の計8つの部門で構成されており、年商約1兆9,302億円(連結売上約9兆3,686億円)、従業員数34,925名(連結従業員数307,275名)という、日本を代表する企業であり、日経平均株価およびTOPIX Core30の構成銘柄の一つとなっています。
今回ご紹介するのは池袋にあるライズアリーナビルを拠点とする”産業・流通”および”水”ビジネスユニットの社員食堂。同社が働き方改革に取り組み始めた2017年からリニューアルに着手し、2018年3月に新しく生まれ変わりました。
それでは”気になる社員食堂”を紹介しましょう!
※数字はいずれも2018年3月期
まとめ
働き方改革をキッカケにリニューアルされた社員食堂「Gathering Café」
社員食堂をなぜリニューアルすることになったのかをうかがうと、日立製作所でも2016年度から「働き方改革」がスタートし、2017年度から本格的に取り組みだしたことがキッカケとのこと。
当時、社員の働き方も変わり始めて、タイム&ロケーションフリーワークの取り組みが加速する一方で、社内では会議室や打ち合わせスペースが不足していたといいます。「個人で気分を変えて集中して業務ができるようなスペースが無い」、「ちょっとした会議をできる場所が欲しい」、「大人数を集めて大規模に打ち合わせをしたい」などの声があり、「なんとかしなければ」という状況でした。
さらに、日立では1年に一度全従業員の仕事や会社生活に関する意見を聞く機会があり、その結果「社員同士のコミュニケーションが不足している」ということが問題点として挙がっていました。
一方、同オフィスの従来の社員食堂は集まって会議をしたり、お客様をお連れしたり、社員同士でコミュニケーションを取れるような雰囲気ではありませんでした。
それらの問題を解決するために、社員食堂の活用は避けて通れない喫緊の課題となったのです。
その後「自然に人が集まってくるカフェのような社員食堂」をテーマに掲げ、プロジェクトを始動しました。社員食堂も「Gathering Café(ギャザリング カフェ)」という名称とし「部署を越えて人が集い、カフェでリフレッシュして創造性を高める」という、コミュニケーションの活性化を目的とした、新しい社員食堂の使い方を打ち出しました。
より多くの社員を引き付ける、利用しやすい社員食堂を目指し、ひと目でメニューがわかるよう色分けした動線、ヘルシーメニューのデイリー化、パンは焼きたてにこだわる、日替わりのこだわりデザートの導入など、「美味しく楽しく食べるのが当たり前」として利用者ファーストを徹底するリニューアルした社員食堂を2018年3月にオープンしました。現在は他の事業所から『池袋の社員食堂はすごい』という評判が立つほどになったそうです。
また、食事タイム以外の時間は、当初予定していた会議やワーキングスペースとしてはもちろん、イベントや講演会にも活用しています。最近行なった「食堂利用のアンケート」によれば、「味、雰囲気だけでなく、コミュニケーションもよくなっており、ワクワクしている、モチベーションがあがっている」といったポジティブな変化がおきており、概ね狙い通りの成果があがっているといえます」(青木総務部長)
とのことです。
このようなカフェスタイルの社員食堂は日立グループでは初めての試みだそうで、この社員食堂を利用することが楽しみとなっているグループ企業の社員も多いとか。今後グループ内ではこの「Gathering Café(ギャザリング カフェ)」スタイルがスタンダードになるかもしれません。
次世代に影響を与える社員食堂ということとなると、日立グループのスローガン”Inspire the Next”を実現する社員食堂といえそうです。今後グループの他の社員食堂も注目していきたいですね。
株式会社日立製作所
東京都豊島区東池袋四丁目5番2号 ライズアリ-ナビル
(「産業・流通」「水」ビジネスユニット)
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