
1918年に創業した日東電工株式会社。大阪市北区に本社を構え、粘着技術や塗工技術を元に、表示デバイス向けの偏光板から核酸医薬原薬まで幅広い事業領域を扱っている高機能材料メーカーです。国内21ヶ所、海外78ヶ所に事業所を有し、エレクトロニクス業界、自動車、住宅、インフラ、環境、医療関連などの領域で事業を展開しており、連結売上8,534億円(単体5,174億円/2022年3月期)、連結従業員数28,438名(単体 : 6,501名/2022年3月期)というグローバル企業です。
今回訪問した滋賀事業所では、海水の淡水化などに用いられる「メンブレン」製品が世界トップクラスのシェアを持っており、水資源が不足する地域などへ幅広く貢献しています。そんな滋賀事業所の社員食堂ではESG(環境:Environment、社会:Social、ガバナンス:Governance)の観点を重視しており、フードロスや地産地消に貢献するなど、企業の方針と合致したものとなっています。
それではご案内しましょう。
JR東海道本線 草津駅から東南に約5kmの場所に位置する日東電工 滋賀事業所。 この日ご案内いただいた日東ビジネスエキスパート株式会社の寺岡さん。 展示スペースでは同社の歴史やソリューションの紹介。 こちらは滋賀事業所の主力製品である水処理膜技術の説明がなされています。 【今西総務課長に聞きました】「社員食堂ではできるだけリラックスして食事を摂ってもらいたいですね。値段を抑えバリエーションを増やして、毎日食堂に来るのが楽しみになるような憩いの場にしたいと思ってます」 それでは日東食堂へ行ってみましょう!営業時間は11:30から13:30です。 ビュッフェ形式で提供されているので、量を自身で決めることができ、老若男女問わず人気とのこと。 この日のメインは琵琶湖で獲れたブラックバスを揚げた「ブラックバスフライ」(左はビワマスフライ)。 こちらはこの日のメニューの一つ「八宝菜」。 他には「近江牛すじ入りコロッケ」「すじエビとごぼうのかき揚げ」「牛肉と赤こんにゃくのしぐれ煮」「愛彩菜のチョレギサラダ」 11:30となり、従業員が次々と食堂にやってきます。 入り口横には手洗い場が。しっかり洗ってから入室しましょう。 壁面にはこの日のメニューが掲示されています。滋賀県内の農水産物がイラストでわかりやすく紹介されています。 人がたくさん集まってきました。コアタイムは11:30から12:30。 利用者は事前精算を行ない、料理をとりに行きます。 「安くてヘルシー、フードロスが出にくい」などもビュッフェスタイルが支持されているポイントです。 ご飯はセルフ式。自分の欲しい分量が調整できます。 飲料もセルフ。こちらの給茶器で。 座席数は106席。1日の利用数は約120食程度となっています。 アルコール消毒、アクリル板設置、利用前の手洗いの徹底、シフト制での利用と、席数制限による三密防止といった感染症対策がとられています。 「すごく美味しくて、毎日昼食を楽しみにしていて、普段のモチベーションになっています」と語る社員も。 社員食堂のメリットは、栄養バランスが考えられて作られているため、健康管理がしやすいことやコミュニケーションの向上が挙げられています。 【この日のメニュー】ビュッフェ(例) 【この日のメニュー】カレー 【この日のメニュー】うどん(炊き込みご飯付き) 【この日のメニュー】ラーメン 【VOICE】「社員食堂では栄養価があってバランスの良いものを食べることができます。メニューの種類も豊富なので、野菜やいろんな料理を摂れるのがいいですね」 【VOICE】「以前はお弁当形式でしたが、ビュッフェ形式になって温かい食事が食べられるし、普段見ることのないメニューも出るし、味もすごく美味しくなりました」 【VOICE】「社員食堂では他部署の方とお話しする機会もありますし、同期とは仕事では関わりがないので、ここで全員集まって話すということもあるんですよ」 【VOICE】「業務中は集中してパソコン作業をするんですが、ランチタイムは息抜きの時間になります。ビュッフェがメインなので選ぶこと、食べることが気分転換になります」 アイスも販売されています。こちらは券売機を利用して購入します。 食堂運営スタッフは利用者への声かけなども行っており、楽しく利用できる環境づくりも。 社員食堂の壁面には同社がスポンサーとなっているテニス大会「Nitto ATPファイナルズ」までの日数がカウントダウンされています。その横は社員による安全・環境川柳が掲示されています。 最後は、福を呼ぶ縁起物として知られる信楽焼のたぬきさんにお見送りしていただきました。
まとめ
地産地消に貢献し、従業員も笑顔になれる日東食堂
日東電工ではESGに配慮した取り組んでいることから、滋賀事業所の日東食堂でも「食品廃棄量削減」・「健康志向」・「地域経済活性化」を積極的に行なっています。取材日はブラックバスのフライが提供されていましたが、これも琵琶湖では在来種の漁獲量が減少しており、その原因が外来種であるブラックバスだとされていることから、滋賀県が外来魚対策としてブルーギルやオオクチバスなどを駆除対象としています。そこで地域貢献の取り組みとして同食堂でビュッフェの中に取り入れ、社員に提供しているのです。
また提供スタイルを定食形式からビュッフェ形式に変更することで、残食の量が3分の1に減少しました。さらに地域産の食材を積極的に使用することで、地域産業に貢献するだけでなく、配送時の二酸化炭素排出量を抑えるなど、社員食堂を通しての地域や環境への配慮を実現しています。
社員食堂を運営するのが自社グループ企業(日東ビジネスエキスパート株式会社)ということもあり、社員食堂のスタッフと社員の距離も近く、社員への声がけや、リクエストといった食堂への要望が反映しやすいといったメリットが挙げられます。このことが、日東食堂のよさとして挙げられる、「安さ」「健康的なメニュー」「社員同士のコミュニケーションの向上」「会社イベントとのコラボ企画」「健康管理のしやすさ」「コンビニ弁当などのゴミがなくなること」といった特徴を下支えしていると言えるでしょう。
ESGを経営の中心におく滋賀事業所にとって、地産地消に貢献し従業員も笑顔になれる社員食堂は、無くてはならないものとなっています。
日東電工株式会社
滋賀県草津市山寺町字笹谷61番7号
滋賀事業所
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