
今回訪問したのは、京都府の西部に位置し、豊かな自然と歴史的な景観が魅力の亀岡市です。同市は2020年に内閣府からSDGs未来都市に選定され、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた先進的な取り組みを進めています。
特に「かめおか霧の芸術祭」を中心とした取り組みは、「自治体SDGsモデル事業」にも選ばれ、地域活性化のモデルケースとして注目されています。この事業のイノベーションハブとして整備された「開かれたアトリエ」は、亀岡市民、京都芸術大学の学生、そして亀岡市が連携し、ワークショップなどを通じて市民の意見を取り入れながら、2021年4月、亀岡市役所の地下1階にリニューアルオープンしました。
この「開かれたアトリエ」は、コワーキングスペース、イベントスペース、作品展示など、多目的な利用が可能な施設となっています。そして「ATLR CAFE(以下 アトリエカフェ)」というカフェ・レストランも併設されており、様々な人々が集い、交流することで、新たなアイデアやイノベーションが生まれ、SDGsの推進に貢献することを目指しています。
それでは亀岡市役所の地下にある「アトリエカフェ」をご紹介しましょう!
JR山陰線・嵯峨野線/亀岡駅から南西へ約1キロの場所に位置する亀岡市役所。 京都市の西となりに位置する亀岡市。人口は86,287人(2025年1月1日時点)。 亀岡市のキャラクター「明智かめまる」。丹波・亀岡を明智光秀が築いたことから、今は同市のキャラクターにもなっています。 亀岡市の環境のシンボル「市の魚」アユモドキ。現在は亀岡市と岡山県にしか生息しておらず、「種の保存法の国内希少野生動植物種」に指定されています。 「セーフコミュニティ」とは、事故やけがは偶然に起こるのではなく、予防できるという考えのもと、行政と地域住民など多くの主体の協働により、全ての人たちが安心して安全に暮らすことができるまちづくりを進めるもの。 それでは早速市役所地下一階にある、「開かれたアトリエ」の中にある「アトリエカフェ」に行ってみましょう! 「開かれたアトリエ」は情報の収集・発信拠点となることを目指しており、亀岡市だけでなく、全国で制作された情報誌が飾られています。 「開かれたアトリエ」というフリースペースでもあるため、ビジネス利用のかたや学生・一般のかたなど、自由にホールで打ち合わせや作業をされています。 図書コーナーには、亀岡市立図書館の図書が常時約400冊揃っており、担当アーティストによって、季節ごとに入れ替えられています。 亀岡市の景色や魅力を写真で表現! 亀岡市観光写真コンテストの入選作品も展示されていました。 年間を通じて、多様な企画・展覧会が開催されています。 机で書籍を読む人もいれば、会話を楽しむ人も。まさにフリースペースならでは。 天井も亀岡の「K」をモチーフとされたデザインが施されています。 それでは「アトリエ カフェ」の紹介に移りましょう! 提供メニューは「日替わりランチ」「丹波赤どりからあげランチ」「亀岡牛ハンバーグランチ」「とんかつランチ」「亀岡産野菜のてんぷらランチ」のほか、カレー、丼、和麺類など15種類&セット。 営業時間は、食事:平日 11:00〜14:00(日祝休)、喫茶:平日 10:00〜15:00(日祝休) 「アトリエ カフェ」は「すべては循環していく社会のために」をコンセプトに、食材やメニュー、消費資材にまで、SDGsを目指して運営されています。 食堂のコアタイムは11時~13時30分。 座席数は約90席。1日の喫食数は約100食(テイクアウト含む)。 フリーWi-Fiもあるため、食後に作業や仕事をする人にとっても便利な場所となっています。 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の作者である京都・かめおか観光PR大使の秋本治氏による、亀岡市を舞台とした漫画『ファインダー-京都女学院物語-』が表紙に描かれたフリーペーパー。本作で描かれた場所や神社、飲食店を巡る「聖地巡礼」で亀岡市には観光客が増えているとか。 アート作品に囲まれながら、地元食材を使用した料理を、友人と一緒や仕事の合間などに食事ができる贅沢な空間です。 【定番メニュー】亀岡産野菜のてんぷらランチ 【定番メニュー】亀岡牛ハンバーグランチ こちらはテイクアウト(テイクアウト用ランチBOX。リユース食器使用で50円引)。 フェアトレードの豆を使用しているほか、フードロスやプラスチックゼロといった、SDGsに積極的に取り組んでいます。 亀岡の水道水は、保津川の地下水を使用。天然ろ過された水はミネラル豊富で、残留塩素も少なくまろやかです。 京都サンガF.C. のホームスタジアム「サンガスタジアム by KYOCERA(京都府立京都スタジアム)」はJR亀岡駅の北口すぐ。付近の郵便ポストも京都サンガ色です!
まとめ
亀岡の食文化を体感! 地域活性化のエンジンとなる交流拠点「アトリエ カフェ」
リノベーションされた亀岡市役所にある「アトリエカフェ」は、もともと職員以外の方でも利用できるレストランでしたが、市役所の中でも利用頻度が低いエリアでした。地下ということもあり、少し暗いイメージもあったため、リノベーションの際は、市民の方々も集いやすいよう、全体的に明るく温かみのある空間へと生まれ変わりました。
運営コンセプトは、「亀岡の食材をうまく活用した環境に配慮したカフェ」であり、SDGs、プラスチックごみゼロ、フードロス低減、地産地消、フェアトレードといった環境に配慮したカフェ・レストランです。このように、亀岡の食文化を体感できるだけでなく、持続可能な地域づくりに貢献し、地域活性化のエンジンとなる交流拠点を目指しています。
亀岡牛、丹波赤どり、亀岡産野菜など、地元食材をふんだんに使用したメニューは、訪れる人々に亀岡市の魅力を伝えます。地産地消を推進することで、地域の経済活性化と環境負荷の低減に貢献しています。 「アトリエカフェ」は、市役所職員だけでなく、近隣住民やビジネスマン、学生など、多様な人々が集まる交流の場です。亀岡市が推進する「かめおか霧の芸術祭」の拠点施設として、芸術作品の展示やイベントも開催され、地域の文化発信拠点としての役割も担っています。
このように、亀岡の食の魅力を発信するだけでなく、地域活性化のエンジンとして、今後も様々な取り組みが企画されています。亀岡市が誇る豊かな自然と歴史、そして未来への取り組みが調和した魅力的な都市、その魅力を食を通じて体感できる場所として、「アトリエカフェ」は訪れる人々に新たな発見と喜びを提供し、地域全体の活性化に貢献していくでしょう。
京都府亀岡市安町野々神8番地
記事の内容は取材および掲載時点の情報であり、最新の情報を反映・担保するものではありません。