
「INよりOUT」摂取カロリー以上の運動を推進している会社の社員食堂
「生活習慣病予防を推進する」社員の要望で生まれた京都の社員食堂
今回は社食ドットコム初の関西の企業「オムロンヘルスケア」を紹介します。2011年に京都府向日市に建てられた新社屋は、「快適でゆとりを感じ、環境にやさしい」などの審査基準をクリアした企業のみに与えられる「日経ニューオフィス賞」を近畿地区で唯一受賞している自慢のオフィス。その中で社員の強い要望からうまれたという社員食堂は、1日のべ600人が利用しているそうです。
「生活習慣病予防を推進する」というオムロン ヘルスケアの社員食堂をレポートします。
京都駅からJR東海道線で2駅のJR桂川駅から徒歩5分に位置するオムロンヘルスケア社の社屋。延べ床面積は1万6千平米だそうです。 社屋と道路の間にはメダカやミズスマシのいるビオトープが作られています。沿道を通学する子どもたちも楽しみにしているとか。 美人の受付嬢が笑顔でお出迎え。横の壁には社憲「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」との文字が。 屋内は中央が吹き抜けになっており、全館バリアフリー。館内の温度は太陽光を室内に取り込み調節しています。CASBEEランクは「最も良い」の「S」評価。 京都・龍安寺の石庭をモチーフにした中庭。職場で枯山水が味わえるとは・・・。なんて贅沢なんでしょう! 屋上では太陽光発電を設置。万一近隣地域に停電等が発生した場合、こちらから電気が供給されるようになっているそうです。 こちらは見学コーナー。主に業者の方や地元の小学生などが見学に。特に子どもが家族の健康を考えるきっかけの場となっています。 オムロンの血圧計第一号機。今年で販売開始40年目。ちなみに当時の価格は23,800円(大卒初任給57,000円)。 体内時計をイメージしているディスプレイにて。人のカタチのモデルも広報部の飯島さんだとか。お願いしたらポーズもとっていただけました。 こちらが社員食堂「ソレイユ」の入り口です。メニューはディスプレイに表示されており、飽きがこないよう定番以外のイベント食も提供されています。 メニューごとに列にならぶ社員の方々。ランチタイムはお昼12時から13時15分までとなっていて、部署ごとに時間をずらして利用しています。 全部で205席という社員食堂は毎日3回転。食事以外にも歓送迎会などで利用できるように設計されているとのこと。 精進揚げセット 470円 558kcal 塩分4.5g この日のイベント食 山形冷たい肉そば 350円 651kcal 塩分6.7g カレイ照り焼き(単品) 320円 153kcal 塩分1.1g チキンのパン粉焼きサルサソース(単品) 400円 588kcal 塩分1.5g かつおのたたき丼 430円 576kcal 塩分2.0g メガカツカレー 420円 995kcal 塩分5.2g 野菜はサラダバーで一皿180円。この日はサニーレタス、ごぼうマカロニサラダ、大根&カイワレ、ミニトマト&芽キャベツ、黄ピーマン&小松菜でした。 12時を過ぎるとあっという間に席が埋まってきました。夏場は陽当たりが良すぎるため、カーテンを降ろしているそうですが、それでも充分明るいフロア。 社員へのアンケート結果から「忙しい時や、考え事をしたい時に利用したい」という人が多かったため「一人席」としてカウンター席も用意しているそうです。 社員の方の声を紹介します。
「毎日利用していています。食堂だと みんなと会話しながら食べるので、リフレッシュできますね」「カロリーが低いヘルシーセットを食べています。ビュッフェ式だと取り過ぎて太りそうだから、セットはありがたいですね」 中国オフィスから来ていた社員さんにも伺いました。
「美味しいです。ただ中国ではお昼のボリュームが多いので、日本の食事は量が少ないと感じます」「いつも利用しています。手軽ですぐに食べることができるので嬉しいです。体調がいつも良いのは社員食堂の料理のおかげかも、ですね」 社員食堂の支配人の貞方さん(左)と管理栄養士の木下さん。短時間に集中的にオーダーが入るので日々効率化を考えているとのことです。 売店ではチョコレートや清涼飲料水だけでなく「ビスコ」や「よっちゃんイカ」といったお菓子も人気だとか。 おやっ? こちらはソフトクリーム製造機のオム子さん(勝手に命名しちゃいました)じゃないですか。性格は冷たいかも? バニラ、抹茶、チョコレート味があります。自分でつくるため、慣れない人がつくると大騒ぎに。上手にできたかどうかは画像をクリックしてくださいね。 左から経営統括部の北口さん、中尾さん、東京事業所の山本さん。ご丁寧なご説明、ありがとうございました。
まとめ
オムロンヘルスケアでは、新社屋に移転する際に、社員に意見を募ったところ、「社員食堂を充実させてほしい」との意見が続出したといいます。それを受けて設計を変更、現在のスタイルが出来上がりました。
社食運営での問題点は、利用時間をシフト制にしているため、同じ部署の人と食べる機会が多くなるということ。しかしこの点は食堂を運営する企業に相談し、納涼祭やお花見といった全社員が参加できるイベントを企画するなどして対策をとっているそうです。
会社が健康産業の代表的企業でもあるため、社員食堂のメニューも徹底的にヘルシー指向かと思いきや、「若い社員も多いですし、会社としては低カロリー食ばかりを提供するのではなく、摂取カロリー以上の運動などの推進をしています。INよりOUTを充実させることで、健康的な生活習慣病の予防も提案できるのではないでしょうか」とのことでした。
社食を通してからも「よりよい社会づくり」を目指す企業としてのポリシーが感じられました。
京都府向日市寺戸町九ノ坪53番地
記事の内容は取材および掲載時点の情報であり、最新の情報を反映・担保するものではありません。
【企業活動リリース】2019/10/03 日本人の3人に1人は高血圧といわれている時代 第42回日本高血圧学会総会 市民公開講座 「健康寿命延伸は高血圧管理から~さあ家庭で自分の血圧を測りましょう!~」