
医療用医薬品を中心とする医薬品の製造・販売を手がける田辺三菱製薬株式会社の歴史は、1678年(延宝6年)に遡ります。徳川四代将軍家綱の時代に初代田邊屋五兵衞が大阪・土佐堀で、合薬「田邊屋振出薬」の製造販売を家業として開店。田邊屋五兵衞商店は、1933年に株式会社化、社名は1943年に田邊製薬株式会社、1961年に田辺製薬株式会社と改称。2007年に田辺製薬株式会社と三菱ウェルファーマ株式会社が合併し、田辺三菱製薬株式会社となりました。
現在は資本金500億円、売上高4,239億円、従業員数7,280人(ともに連結/2017年3月期)という国内でも屈指の製薬会社です。
2015年、本社ビルが江戸時代から全国の薬業流通の中心地であり日本の薬業のルーツとして知られる道修町に竣工。13階に社員食堂も設置されています。「医薬品の創製を通じて、世界の人々の健康に貢献します」を企業理念に掲げる製薬会社の社員食堂とはどのようなところなのでしょうか。早速ご案内いたしましょう!
江戸時代には薬種問屋が立ち並び、現在も多くの製薬会社がある大阪市中央区道修町にある田辺三菱製薬本社ビル。 田辺三菱製薬のキャラクター“たなみん”がお出迎え。
クイズ “たなみん”が何回登場するでしょう?(この画像は除く)エントランスを入ると、受付エリア。受付のお姉さん3人以外にも何かいるような・・・。 こちらは本社ビル2階にある田辺三菱製薬史料館(開館:月〜金10:00〜17:00/無料・要予約)です。
→ 史料館 WEBサイト(外部リンク)史料館では初代田邊屋五兵衞の祖父の時代から現代まで、会社の歴史が紹介されています。 史料館の中にある“バーチャル解体新書”コーナー。人体の立体スクリーンに投影された映像で、薬の作用などがわかります。 それでは社員食堂のある13階へ。入り口にはその日のメニューがエネルギー、タンパク質、糖質、塩分の表示とともに並べられています。 営業時間は11:30〜13:00まで。夜は予約制で懇親会などが可能となっています。 利用食数は1日約300食。席数は220席。 社員のランチタイムは「11:45」からと「12:15」からの2交代制。分けることで混雑が緩和されています。 オフィスは、「第28回日経ニューオフィス賞近畿ニューオフィス推進賞」、「大阪ランドスケープ賞2015」を受賞しています。 開放感のある空間と、地上13階の高さによる採光の良さで清潔感が一層際立っていますね。 ランチタイムが始まりました。メニューはメインのほか小鉢2品などがつく「DELI SET」を中心に、スペシャル、カレー、和麺、中華麺など。 人気のサラダーバーコーナー。1回盛り切りだそうです(山盛りにしちゃいそう!) あっという間に席が埋まってきました!社食のメリットのひとつに外食時にかかる移動時間の削減が挙げられます。 仕事以外のプライベートの話でコミュニケーションも。ランチタイムは貴重なリラックスタイムでもあります。 テーブル席やお一人席など様々なタイプの席があります。人気は大阪の街並みが望めるボックス席。 献立や味付けなどに対する社員の声は、運営会社との毎月のミーティングで決定されています。 【DELI SET】豚バラと豆腐のトマト旨煮 【DELI SET】鶏肉のオイスター炒め 【SPECIAL】野菜2皿分のビビンパ 【和麺】野菜天うどん 【小鉢】なすの味噌炒め、ワカメとキュウリの酢の物、かぼちゃサラダ、鶏団子の旨煮、冷奴など(単品80円) 【小鉢】りんご酢ミルクプリンなど(デザート単品価格100円) 「社会人になって食事には気を付けるようになったので、栄養バランスがしっかり考えられた社員食堂を気に入っています」 「入社一年目です。学生時代の学食と比べるととても美味しくて、満足しています」 「社食の一番のメリットは自分でお弁当をつくらなくてもいいことかな(笑)。栄養のバランスを考えているから健康面でも安心です」 支払いはプリペイドカードで。食後は食べたトレイを置くだけで精算されます。 14階のカフェに直結の内階段。上がってみましょう。 14階のカフェエリア。仕事にも打ち合わせにも使えます。カフェの営業時間は8:00〜16:30。 14階には稲荷神社が祀られています。 こちらは社員が行なっている活動量計のデータが見れるアプリ。自分がどれだけ運動したかがわかります。 ご案内頂いた広報部の武居さん。たなみん同様癒しキャラでした!
(たなみんの登場回数は3回でした!)
まとめ
製薬会社だけに”自ら健康であること”を実践する田辺三菱製薬
田辺三菱製薬グループでは、2016年に健康管理を企業経営における重要課題のひとつと考え、「MTPCグループ健康方針」を制定しています。これは社員の健康増進や有給休暇の活用など働き方改革への取り組みとも言えるものです。また田辺三菱製薬は2017年、経済産業省が推進し、日本健康会議が認定制度を運用する第1回「健康経営優良法人~ホワイト500~」(大規模法人部門)に認定されるなど、社員の心身の健康に配慮した企業として活動されています。
そんな田辺三菱製薬の社員食堂では、健康に対する社員への自発的な取り組みを促す催しが多く紹介されていました。3か年卒煙プログラムや献血の案内だけでなく、腕に装着するウェアラブル活動量計を配布し、そのデータが可視化されることから自主的に健康増進に取組むことができる施策の活用推進がなされています。
社員食堂での食事についても、「社員になるべく野菜を摂ってもらいたい」との考えからすべてのメニューに小鉢がセットになっています。また「近隣エリア産の鮮度の良い食材を使って社員に提供していきたい」(総務部/伊野氏)と語るように、鮮度や栄養価などの面からも産地の選択を進めて行く予定とのことです。
同社は製薬企業ということもあり、当然「健康」に対する意識も高く、知識量も豊富な社員ばかり。会社としての取り組みを社員が実践する姿勢は、「世界の健康に貢献するためには、自らが健康であるように」というグループの健康方針に沿ったものと言えるのでしょうね。
大阪市中央区道修町三丁目2番10号
記事の内容は取材および掲載時点の情報であり、最新の情報を反映・担保するものではありません。