自然豊かで、伝統文化や歴史が深く根付いており、出雲大社などの神社や世界遺産にも登録されている石見銀山などが広く知られている島根県。
中海 (なかうみ)・宍道湖(しんじこ)と いう国内5番目・7番目の広さの汽水湖があり、農業や漁業が盛んで、特に日本海に面した地域では新鮮な魚介類が豊富です。
東部地区は、米・畜産、野菜が農業 産出額の上位を占めているほか、基幹的な果樹、花き等の生産もされています。また、西部地区は、海岸部では浜田漁港を中心に水産が、農業では肉用牛・酪農などの畜産物の生産や野菜・ 果樹などの栽培が盛んです。
大小約180の島々がある隠岐地区は、水産業を中心にイワガ キ等の特産品や地域の特色を生かした 米・畜産(肉用牛)の生産が行われています。
今回訪れたのはそんな島根県の行政の中心となる島根県庁。隣接する国宝・松江城はもちろん、県庁の建物自体も地域のランドマークとしての役割を果たしており、モダンな建築スタイルと伝統的なデザインが融合しています。職員用の食堂は地下1階にあり、職員の健康維持管理を担うだけでなく、豊富な地元の食材を提供し、地域の農林水産業の活性化に一役買っています。
まとめ
県や市町村とのコラボメニューなど、秀逸なメニュー構成の島根県庁職員食堂「スワン」
島根県庁の地下1階にある職員食堂「スワン」。こちらの利用者は主に県庁の職員が利用していますが、一般のかたの利用も可能です。
食堂を運営しているのは地方職員共済組合島根県支部。地方職員共済組合は「地方公務員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与するとともに公務の能率的運営に資すること」を目的として設立された組合で、その島根県支部が運営しており、食堂運営にあたってのコンセプトは、「ご飯は地元島根県産のコシヒカリを使用している」「混雑する中、利用者の注文を受けてから速やかに料理を提供すること」(地方職員共済組合島根県支部/山本物資部長)とのことです。
提供されている料理も豊富ですが、調理長が考案する「スワンランチ」、栄養士の指導のもと健康づくりを目的とした「美食ランチ」、「美肌県しまね 」として 「ご縁も、美肌も、しまねから。」をキャッチフレーズとした県の観光施策に合わせて、お肌に良いと言われている島根県産の食材を使用したメニュー美肌県しまねランチなど、目的別に食べることができるメニューなども提供されています。このように県の施策との連動企画、市町村との共同企画や季節イベントを行なうなど、「食」を通じて地域との連携など、単に食べる以上の付加価値があるメニュー構成は他の自治体等の食堂ではあまり見ることのないものでした。
他にも職員へのアンケート結果からご飯の量を少なくすることや日替わり定食の品数管理にも注意するなど、フードロスの削減にも努めているなど、SDGsの取り組みもしっかり行なっています。
このように島根県庁職員食堂「スワン」は自治体の職員食堂として、他の自治体食堂も学ぶべきものが多い職員食堂だと言えるでしょう!
島根県松江市殿町1番地
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