
1950年に開設された奈良競輪場は、奈良県奈良市に位置する奈良県営の競輪場で、バンクは小さくて丸く、最大カント(傾斜)が約33度と大きく、ゴール前の直線が短いという特徴があります。逃げが有利な競技場のため、ゴール前では激しい攻防が見られます。通常開催のほか、モーニング競輪(8時半〜13時頃)、ナイター競輪(15時半〜20時半)、ミッドナイト競輪(20時半〜23時半)が開催されています。競技場への入場は無料ですが、特別観覧席(飛天交流館)は有料(1,000円)となっています。
奈良競輪場では年間を通じてレースが開催されており、地元のファンや観光客にも親しまれています。初心者でも楽しめるガイダンスコーナーや施設が充実しており、投票方法やレースの見どころもわかりやすく案内されています。また、イベントやプロモーションが行われる日には、家族連れでも楽しめるよう配慮されています。
今回、特別にこの奈良県営競輪場の選手宿舎食堂の取材を許可されました。競輪の開催期間中、選手たちは宿舎を出ることができないため、食事は大きな楽しみとなっているそうです。それでは、奈良県営競輪場の選手宿舎食堂をご紹介いたします。
こちらが奈良市にある奈良県営競輪場。【無料バス運行情報】土日祝および本場開催、G3以上(昼)・G2以上(ナイター)の場外発売時に運行。大和西大寺駅北口より約5分(令和6年10月時点)。 外壁には競輪選手と共に走る鹿の絵が描かれています。奈良らしさ満開ですね。 国内で競輪が初めて開催されたのが1948年なので、1950年設立の奈良競輪は早い時期から開催されています。 1周333mのゴール前の直線が短いことが特徴のバンク。全国43会場の中でも2番目にみなし直線距離が短いことで知られています。 奈良競輪場では選手がバンクへ入場する門を「敢闘門」と呼んでいます。 それでは選手宿舎食堂に行ってみましょう! 入り口を入ると案内板が置かれており、利用の流れが把握できるようになっています。 食堂の座席数は約100席。競輪開催日に1日の利用食数は63名~108名 (奈良競輪場の斡旋選手数に準ずる)となっています。 営業は基本競輪開催日となっています。 モーニング開催時の朝食は5:30~、ミッドナイト開催時の夜食は25:00迄となっています。 競輪開催の際は、朝から夜まで選手に料理を提供します。 取材時は夕食の準備中のため、厨房スタッフは大忙しのご様子でした。 【夕食メニュー】メイン(主に肉料理)+ブッフェコーナー(日替わり総菜大皿2品、小鉢2品・サラダ・果物・デザート・主食・汁物) 競輪場の選手食堂では、本場開催日の提供食は1日あたり3,600kcal以上という規定があります。 選手のみなさんは沢山食べながらも、身体づくりを意識したバランスの良い食事を心がけています。 【取材日の夕食メニュー】白身魚の香草焼き 【取材日の夕食メニュー】カツとじ 【取材日の夕食メニュー】サラダチキンの胡麻ドレかけ 【取材日の夕食メニュー】塩焼きそば 【取材日の夕食メニュー】野菜各種 【取材日の夕食メニュー(デザート)】フルーツ各種 【取材時の夕食メニュー(デザート)】吉野葛を使った葛餅 【盛り付け例】 食堂内にあるドリンクコーナー。コーヒーやミルク、お茶などが提供されています こちらは自由に飲むことができるドリンクバー。各地の競輪場選手宿舎食堂で初めて導入されたのが奈良競輪場とのことです。 ドリンクコーナーではプロテインも提供されています。これも競輪場選手宿舎食堂ならでは! ですね。 こちらは朝食用のシリアルディスペンサー。 食堂内にある売店コーナー。お菓子やソフトドリンク、アイスクリームなどが販売され、ミニコンビニのようになっています。 売店で販売されている奈良漬みそ(香物として食堂でも提供されています)。 こちらの食堂は(公社)日本食品衛生協会によるHACCPよる食品衛生管理項目をクリアしており、安心・安全に運営されています。 食堂を管理している担当者「選手には栄養バランスはもちろん、量も各自で調整できるビュッフェスタイルで提供しています」 以上、案内していただいた奈良競輪場のマスコットの飛天ちゃん。ありがとうございました!
まとめ
栄養バランスの良い料理で競輪選手をサポートする奈良県営競輪場選手宿舎食堂
競輪は自転車ですり鉢状のバンク(競走路)を走り、誰が一番先にゴールするのかを競います。その時必要なのは、強靭な脚力から生み出されるスピードはもちろん、他の選手との駆け引きなど、心身ともに多様な要素が重要です。
そのため、選手たちはパフォーマンスを最高の状態で維持するために、その日の体調やレースの前後によって食事の量や質を調整する必要があり、体調管理のためにバランスの良い食事が重要です。本場開催日には一日あたり3,600kcal以上の摂取ができるように、という規定があることから、奈良県営競輪場選手宿舎食堂でも、選手たちが大量に食事を摂ることができながらも、身体づくりを意識したバランスの良い食事ができるよう心掛けられているそうです。さらに食事の量も個々人によって調節できるようビュッフェスタイルとなっています。
また、同食堂内にあるドリンクコーナーでは、競輪場選手宿舎で初めて設置されたというドリンクバーコーナーがあるほか、プロテインも用意されているなど、選手のサポートに徹しています。
そして、日本各地から参集する選手が利用できるよう、食堂内には奈良県産のお土産が購入できるようになっています。選手の体調管理と心身のリフレッシュをサポートするために、質の高い食事とサービスを提供している奈良県営競輪場選手宿舎食堂でした!
奈良県奈良市秋篠町98
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