
バンドー化学株式会社は、1906年(明治39年) 創業の、神戸市に本社を置く日本を代表する産業用ベルトメーカーです。国内には複数の事業所や工場を有しているだけでなく、アジア、アメリカ、ヨーロッパでも事業を展開しています。
年商93,744百万円(連結)、46,678百万円(単体)、従業員数4,122名(連結)、1,300名(単体) (いずれも2022年3月31日現在)で、自動車用伝動ベルト製品、二輪車用伝動ベル ト製品などの自動車部品事業、産業用伝動ベルト製品などの産業資材事業のほか、高機能エラストマー製品事業などを展開しています。国内には複数の事業所と工場がある他、海外においてはアジア、アメリカ、ヨーロッパで事業を展開しています。
今回ご紹介するのは同社の大阪府泉南市にある南海工場の社員食堂です。こちらの社員食堂は2018年にリニューアルされ、健康面等に配慮した社員食堂となっています。それでは早速ご紹介しましょう。
大阪府南部に位置する泉南市にあるバンドー化学南海工場。敷地面積は約9万平方メートル。 社員食堂は厚生棟1階にあります。早速行ってみましょう! 社員食堂の入り口です。ヘルメット置き場があり、工場としての目標などが掲示されています。 中に入るとすぐ手洗器があります。まずはしっかり手を洗ってから利用、ですね。 その日のメニューがサンプル展示されています。メニュー数は7種類12品目(小鉢5種、デザート2種)。 利用者はプリペイドカードを使用します。こちらの機械でプリペイドカードを購入したり、チャージしたりすることができます。 厨房スタッフの方々の様子。これから続々と社員の方々がやってきます。最高のサービスを提供するために、常に注意を払っており、利用者が来る前にはちょっとした緊張感も漂っています。 利用者はお目当てのコーナーでメニューをうけとります。栄養成分も表示されているので利用しやすいと従業員にも好評です。 さあ、12時になりました。いよいよランチタイムの始まりです。営業時間は11:00〜18:00。コアタイムは12:00〜12:30です。 この日の小鉢はポテトサラダ、豆もやしとハムの豆板醤和え、ひじきと切干の青じそ和え、ヨーグルト、冷奴。デザートはフルーツロールケーキと抹茶ロールケーキ。 食事が出てくるのを待つ時間でさえ、周りの人たちと会話を楽しんだりする貴重な時間です。 お味噌汁や飲料はセルフ方式。お味噌汁は量や濃さを自分で調節できるという、味をカスタマイズする楽しみもありますね。 ドレッシングの過剰使用を防ぐポップ。イラストとデータで健康への啓蒙も行なっています。 食堂リニューアル以前は工場と同じような緑の床面でしたが、リニューアルの際にモノトーンのチェック柄と自然な風合いが表現される木目に変更。 洗練感があると共に温かみのある雰囲気を演出しています。 座席数は105席。座席を間引く、アルコール手洗いや黙食、同一方向を向いての座席利用、ランチタイムの時差利用などの感染症対策が施されています。 社員食堂は部署や役職を超えた交流の場となりますので、社内での新しい人脈ができやすくなりますね。 食堂の一角には血圧計も設置されており、従業員は自由に利用できます。 【この日の定食A】黒酢の酢豚 【この日の定食B】鯖(サバ)の味噌煮 【この日の丼】ロコモコハンバーグ温玉添え 【この日の麺】肉うどん 社員食堂では女性栄養大学が監修したバランスランチが提供されているほか、大阪府が推進するV.O.S.(野菜たっぷり・適油・適塩)の普及推進にも協力しています! 【この日のバランスランチ】白身魚のフライ 和風タルタルソースセット 【保健師の声】「小鉢の内容やトータルのカロリーを計算して揚げ物を減らすとか、食堂スタッフと相談しながらメニューを決定しているんですよ」 【VOICE】「食堂に行くと、他の人と会いますよね。その時に『この人今日も元気にしてるな』とか『今日は仕事きてるな』とかわかります。みんなが嬉しそうな顔をしてご飯を食べているのを見ることもできますね」 【VOICE】「オートミールを使ったスコーンや、パルスイートを使ったアップルパイが出ることも。普通にお店で買って食べるお菓子よりも健康に配慮されているので楽しみです」 【VOICE】「休みの日でもここに来て食べたいぐらいです。毎日栄養バランスをしっかり考えてくれたメニュー作っていただいているうえ、味もおいしいので、非常に満足してます」 会社はコロナ禍において、従業員の運動不足解消のため、ウォーキングを推奨。歩く際に撮った写真の人気投票や、チームを作って歩数を競うなど、楽しく健康的になる取り組みがなされています。 食堂の隣室にはジムがあり、ウェイトトレーニングやランニングマシーンが備えられています。健康維持増進の強力なツールとなっています! 自動販売機の飲料にもカロリーを表示しています。「これぐらいカロリーをとったらこれくらい運動しないと」、という目安として記載だれているそうです。 ウォーキング大会やフォトコンテストなどを企画するだけでなく、自身も積極的に参加し牽引する行動型リーダーの西川工場長です。
まとめ
従業員の健康や働きやすさを促進するバンドー化学南海工場の社員食堂
バンドー化学南海工場の社員食堂は厚生棟1階にありますが、以前の食堂は工場と同じグリーン色の床だったため、利用する従業員も「工場と食堂が同じような雰囲気で休憩している気になれない」と不評でした。そこで2018年に「健康的なメニューを提供し、外食しているような雰囲気に」とリニューアルされました。
バンドー化学の社員食堂の特徴は「健康への取り組み」と「コミュニケーションの活性化」が挙げられます。
新しい社員食堂の特徴の一つとして、会社の保健師と食堂運営会社が協力し、「野菜を多く」や「健康食材を使用」、「カロリー等に気を遣う」といった健康に意識を置いたメニュー作りを行なっています。定期的に給食委員会があり、工場側の意向を食堂運営会社側を伝えて、「月に何回かは揚げ物がない日」だとか「野菜をたくさん摂る日」といったイベントを実施しています。従業員が病気になって休職や離職することになると、企業にとってもその従業員にとっても好ましい状況ではありませんので、社員食堂で栄養バランスの取れたメニューを提供することで、従業員の健康の維持・向上を下支えする役割を担っているわけです。
食堂横には本格的ジムを併設。食後や終業後に社員が利用できるようになっているほか、社員全員が歩数を競うウォーキング大会や、フォトコンテストなど健康になれるような取り組みを行ない、その結果を社員食堂で発表・表彰するなど、楽しみながらできる健康維持促進策が多数行なわれており、同工場の社員への健康への意識の高さが感じられました。
さらにコミュニケーションの役割も重視しています。広い構内では従業員が働く製造現場が散在しているため、部署が違うと、仕事中ではなかなか顔を合わせることがありません。そのため、社員食堂は普段会うことがない従業員同士が同じ時間を共有する唯一の場所となっています。
取材時はコロナ禍であり黙食を推奨していたことから、コミュニケーション向上目的での使用とはいきませんが、やはり社員同士が顔を合わせることで、チーム内での協力やコラボレーションを促進し、仕事のスムーズな進行につながっているようで、
「部署が違うと、普段コミュニケーションを取れないような人と、ここで交流を持つことができるので、それによって会社が活性化するんじゃないかなと思っています」(西川工場長)と、「食べる」こと以外の社員食堂の価値を高く評価されています。
このように、バンドー化学南海工場の社員食堂は、工場側の社員の健康や、働きやすさへの取り組みに力を入れている様子がわかる社員食堂でした。
バンドー化学株式会社
大阪府泉南市男里5丁目20−1
南海工場
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