
1964年、大塚製薬は大塚製薬工場の販売部門が独立し、点滴注剤とオロナミンCを中心に販売するための会社として設立されました。現在は治療薬・診断薬などの「医療関連事業」と健康の維持・増進のための飲料・食品・化粧品などの「ニュートラシューティカルズ関連事業」の両輪で健康に役立つ製品の製造、販売を行なっています。
2017年度のグループ全体の売上は約1兆2千4百億円と国内3位。大塚製薬単体での売上高は5,312億円。大塚製薬はポカリスエットやカロリーメイト、ソイジョイなど一般にも馴染みのある製品を多く提供していますが、「医療関連事業」「ニュートラシューティカルズ関連事業」の売上比率は約7:3となっています。
2017年、大塚グループとして「健康宣言」を行い、社員自らが健康の維持増進に努め、また職場環境の整備にも取り組んでいます。同社の徳島工場の敷地内に2つある社員食堂でも健康に関する取り組みを行っており、効果をあげています。
徳島空港南西部に徳島本部、徳島工場、徳島研究所があります。徳島研究所の壁面は岡本太郎画伯作『いのち躍る』 広い敷地内には移動用にSOYJOYバスが。乗ってみたいですが、社用とのことです。 おやっ? 壁にいるゴリラとファイブミニ。何か普通の会社とは違うような雰囲気・・・。 こちらは能力開発研究所にある水気耕栽培のトマト。なんと普通は1本の苗から数十個しかできないところ、1万個以上の実がなる能力があるとか。 曲がらないはずの杉が曲がっています。しかも上には別の杉が!ただのせただけでバランスを保っているという不思議・・・。 池には浮かぶはずのない石が浮かんでいます。このトマト、杉、石の3つのモニュメントは「発想の転換」を表しているそうです。 こちらは夷野(えびすの)食堂。調理士1人、調理補助が10名、管理栄養士3人で運営されています。 営業時間は11:00〜14:00。座席数は202席。定食だけで1日約300食が提供されています。 メニューは定食A,Bとカレー、麺類(月金はうどん、火木はラーメン、水は和そば)。徳島産の新鮮野菜をふんだんに使っています。 栄養情報をわかりやすく記載した卓上ポップ。社員への食育にも力を入れています。 社員数は徳島工場と徳島第二工場合わせて約1300人。12時を過ぎるとどんどん人がやってきます 白で統一されており清潔感がありますね。さらに高い天井が生み出す開放感がリラックス空間を作り出しています。 こちらは女性グループ。ランチタイムは仕事の話だけでなく、日常会話も交わされる大事なリフレッシュタイムです。 全面ガラスで日当たりもよい窓側のカウンター席も人気。遠くを見ながらのエネルギーチャージ中です! 壁には企業理念の「世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する」という文字が書き込まれている絵画(オーミ陶業製陶板)が飾られています。 こちらは今切食堂。寮生(グループ社員含む)の朝食や夕食も提供。徳島工場の社員や研究所の研究員の利用者が多いのが特徴です。 今切食堂の営業時間は昼11:00〜14:00、朝6:30〜9:00(寮生のみ)、夕17:00〜20:00(寮生のみ) 今切食堂の厨房スタッフは調理師8人、調理補助13人、管理栄養士3人(夷野食堂と兼務)。両食堂とも自社運営です。 座席数は約270席。利用食数は朝夕共に100食(寮生)、昼は定食だけで約400食。 ランチタイムは業務の間のリラックスできる貴重な時間です。SOYJOYのジャンパーが目立っていますね。 食堂の一角にあるヘルシーコーナーでは、産業医や保健師による健康イベントの開催や、血圧測定器などで自身の状態を把握できます。 【A定食】親子丼、塩昆布和え、生野菜、果物、味噌汁 【B定食(カロリーひかえめ)】秋刀魚の塩焼き、塩昆布和え、生野菜、果物、味噌汁、ごはん 【C定食(ヘルシーメニュー)】豚肉とにんにくの芽の炒め物、塩昆布和え、生野菜、果物、味噌汁、ごはん 【カレーうどん】ルーはグループ企業が製造販売しているボンカレー 【カレー】大塚製薬の社員食堂のみで提供されている、特製ルーを使ったカツカレー 【みそラーメン】豚骨しょうゆ、みそ、塩、鶏がら醤油の4種類のうち「みそラーメン」が一番人気です 【VOICE】「社員食堂では仕事の相談から趣味の話まで午後の仕事に向けて気分転換できる貴重な時間となっています」 【VOICE】「料理も美味しくて値段も安いので嬉しいです。『社食、たべなきゃ。』ってカンジです」 【VOICE】「職場が違う棟なので、お昼は社員食堂に同期みんなで集まって話せてリフレッシュできますね」 【VOICE】「宗教上食べることのできないものも配慮してもらえます。以前いた大阪や東京から出張中の社員との交流の場にもなりますね」 社員食堂の前に置かれている自動販売機。もちろん大塚製薬やグループ企業のドリンクでした! ご案内いただいた総務部の佐藤さん。ご多忙のところありがとうございました!
まとめ
元気をサポートする会社の社員食堂は、元気を生み出す社員食堂だった!
大塚製薬徳島工場エリアの社員食堂では、栄養バランスを考えた「ヘルシーメニュー」を導入(今切食堂)するとともに、B定食は低カロリーメニュー(定食Aよりも150kcal以上低カロリー)にするという取り組みを行なっています。
社員食堂の運営で注力しているポイントについてお話を伺うと、
「健康をテーマとし、食を通じた社員の健康づくりを目的としています。働いている社員も健康になることで勤労意欲や能力の向上につながることはもちろん、私たちの会社自体が世界の人々の健康に貢献する事業を行なっていることもありますので、『まず社員が健康である』ことが必要ですし、その実現をサポートするために会社としても社員食堂を健康づくりの実践の場としていく予定です」
(総務部 佐藤さん)
「徳島は農水産物が豊富なため、新鮮で美味しい食材の宝庫といえます。2つの社員食堂を35人のスタッフで運営し、地元産の旬の野菜を使ったメニューづくりを行なっており、管理栄養士と調理師を交えたメニュー検討会を実施しています。また卓上には栄養情報などを記したポップを置くことで食育にも力を入れ個々人の健康スキル向上を図っています。食育の日(毎月19日)には、食を通じた社員の健康づくりとして、野菜&果物バイキングなどを行なっています」
(管理栄養士 福山さん)
とのこと。
また、同社の社員食堂の特徴として、運営を業者に委託するのではなく、自社スタッフで運営しているということがあります。社員寮(グループ社員含む)に入っている社員は朝昼晩の3食を社員食堂でまかなうため、若手社員の健康についても重要な役割を担っているといえます。
同社を含む徳島エリアの大塚グループ企業では、生活習慣病対策として「徳島健康プロジェクト=TOK-J」にも力を入れており、社員食堂を使った健康イベントや、運動会、スポーツイベントの実施などを行なっているそうです。徳島県は医療費が全国平均より高いため、トータルヘルスケアカンパニーとして大塚グループが徳島県全体の企業の健康増進への取り組みを引っ張っていくことでしょう。
まさに“元気ハツラツ!” な大塚製薬さんの社員食堂でした!
大塚製薬株式会社
徳島県徳島市川内町加賀須野463-10
徳島工場
記事の内容は取材および掲載時点の情報であり、最新の情報を反映・担保するものではありません。
【企業関連ニュース】2019/09/20 大塚製薬株式会社 温室効果ガス削減目標について、Science Based Targets(SBT)イニシアチブ(以下 SBTイニシアチブ)から認定を取得。